IISとは。MicrosoftのWebサーバーソフトを徹底解説!

IISは、Microsoftが提供しているWebサーバーサービスです。

これまでIISは、サーバーで利用されるWindows Serverの高いシェアと、Microsoft SQL ServerなどWindows製品との高い親和性Windows製品と似た高い操作性充実した開発環境などを背景に需要を伸ばしてきました。

そもそもIISなどWebサーバーとはどのようなものなのでしょうか。

今回は、IISの特徴や強み、導入の際の注意点、クラウドサービスとの関連を含めた将来性などIISに対するさまざまな疑問にお答えします。

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IIS

IISとは

IISMicrosoft Internet Information Services)とは、Microsoftが提供しているWebサーバーサービスです。

そもそもWebサーバーとはどういったものなのでしょうか。

そしてIISとはどのような特徴があるのでしょうか。

Webサーバーとは

皆さんもPCやスマートフォンからWebサイトの閲覧をすることがあるでしょう。

こうしたサイトの仕組みを提供しているソフトウェアがWebサーバーサービスと呼ばれるソフトウェアです。

主なWebサーバーサービスには、以下のようなものがあります。

      • IIS(アイアイエス)
      • Apache(アパッチ)
      • Nginx(エンジンエックス)
        など

これらのWebサーバーサービスは、PCやスマートフォンからWebブラウザを使ってアクセスすることで、Webサイトの表示を実現しています。

しかし、単に、これらのソフトウェアがあればWebサイトを表示できるようになるというわけではありません。

Webサイトを正しく表示させるためにはサーバーと呼ばれるコンピュータが必要となります。

つまり、Webサイトの表示は、「サーバー」と「Webサーバーサービス」が組み合わさってはじめて実現されます。

IISとは

Microsoftが開発提供するWebサーバーサービスがIISです。

従来WebサーバーサービスといえばApacheでしたが、IISはMicrosoftがWindows NT 3.51から組み込み始めたサービスで、Microsoft製品と非常に親和性が高いという特徴があります。

動作環境

      • Windows Server
      • Windows 7以降のクライアント(Professionalなどの上位エディションのみ)

※ただし、Windows7以降のデスクトップ向けWindowsでは、デフォルトで無効。同時接続数も制限されている。

以前はサーバーOSであるWindows Serverシリーズでしか利用できなかったのですが、Windows 7以降ではクライアント版でもインストール、利用することができるようになっています。

Microsoft

IISの市場シェア

現在のWebサーバーサービス市場では、IISはどの程度のシェアを持っているのでしょうか。

オーストリアのWeb市場調査会社Q-Successのレポート「Historical trends in the usage statistics of web servers」の2022年3月1日付けの情報では、主なWebサーバーサービスの市場シェアは以下のようになっています。

順位製品名シェア
1Nginx33.1%
2Apache30.8%
3Cloudflare Server22.1%
4LiteSpeed12.3%
5Microsoft-IIS6.1%
6Node.js1.8%

これを見るとわかるように、IISのシェアは5位であり、主要なWebサーバーサービスの中でも意外と低いのです。

これには、以下のような理由があります。

  • サーバー環境の多くがLinuxになってきた。
  • 他の新しいWebサーバーサービスが誕生してきた。

IISの強み。どのような目的に向いている?

先ほど紹介したようにWebサーバーサービスにはIISの他にもApacheやnginxなどいくつかの種類があります。

IISは、これら他のWebサーバーサービスと比較してどのような強みがあるのでしょうか。

他のWebサービスとの比較

先ほど紹介した他のWebサーバーサービス(Apache, Nginx)とIISを比較してみましょう。

 IISApacheNginx
市場シェア
(2022年3月 Q-Successによる)
6.1%30.8%33.1%
向いている用途ASP(.NET Framework)を使った動的サイトPHPやCGIを使った動的サイト静的サイト
特徴Microsoft製品との親和性
視覚的な操作性の高さ
高速
軽量
高機能
※ただし、同時処理数が多いと対応出来ない
高速
軽量
高機能
サポート体制非常に充実したサポート体制を持つサーバーベンダー等でサポート提供があるNGINX社によるサポートもある
対応OSWindows基本的にLinux
Windowsも可能
基本的にLinux
Windowsも可能
処理ベースプロセスプロセス、スレッドイベント
アーキテクチャレガシーレガシー分散型
向いているサーバー規模中規模まで中規模まで大規模も可能
スケールアウト等可能困難容易
その他-モジュールを使った機能拡張が容易ロードバランサー、リバースプロキシの機能を持つ

Apache, Nginxについてもっと知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

IISの強みとは

他のWebサーバーサービスとの比較を踏まえて、IISの強みとはどういったところにあるのでしょうか。

  • パソコン用のWindowsに似た、視覚的にわかりやすい操作性
  • Microsoft製品(Windows OS、SQL Server等)との高い親和性
  • Microsoftの開発プラットフォーム(ASP.NETなど)で開発したものが動作する

※開発環境まで充実したものがある。

  • Microsoftの充実したサポート体制

これらがIISの強みと言えます。

Linuxサーバーが非常に多くなっているエンタープライズ市場でもこうしたニーズは高く、顧客からWindows Server + IISと指定のある構築案件も少なくありません。

また、後ほど触れますが、MicrosoftのクラウドサービスであるMicrosoft Azureでも利用できるようになっているなど将来性を見据えたサービスであることも強みであると言えます。

IISに適した用途とは

Apacheやnginxなど、他のWebサーバーサービスと比較して、IISが向いているサーバーやサービスとはどのようなものなのでしょうか。

IISの最大の強みは、「Microsoft製品との親和性」です。

たとえば、Microsoftから開発されているOSやデーターベース製品を使うことで、非常に効率の良い安定した環境を構築することが出来ます。

また、ASP.NETや.Net Frameworkなどが使えるのはIISのみです。

したがって、ASPなどを使った動的なサイトを構築する場合にはIISが利用され、Windowsベースでの安定したWebサイトの構築には、「IIS + Microsoft SQL Server」が利用されます。

クラウドサービスとIIS

Microsoftが提供しているクラウドサービス(Microsoft Azure)は、AmazonのAWSやGoogleのGCPに並ぶ高いシェアを持つクラウドサービスです。

Microsoft AzureとIIS

IISは、MicrosoftのクラウドサービスであるAzureでも以下の方法で利用することが出来ます。

Azure Web Appsでの利用

Azure Web Appsは、Azure上のWebアプリケーションサービスです。

サーバーを構築する必要がなく、Azure上でサービスを選択するだけで、手軽に使うことが出来ます。

Azure上の仮想マシンでIISをインストールしての利用

Azure上の仮想マシンにIISをインストールすることで、今までと全く同じ感覚でIISを使うことが出来ます。

 

また最近は従来の物理サーバー(オンプレミス)をクラウドと連携させることも積極的に行われていますが、Azureでもそういったことが可能です。

この方法で、AzureのIISとオンプレミスのIISを連携させるといった使い方も可能です。

クラウド

IISの将来像

従来はサーバーにIISやApache、nginxなどをインストールして使うという方法が一般的でした。しかし、今後は以下のような方法も広がっていくと考えられます。

  • Azure Web Appのようなクラウド上のサービスとして利用する方法
  • オンプレミスとクラウド、仮想環境を連携させる方法

また、ApacheとIISNginxとIISといったように、いくつかの種類のWebサーバーサービスを組み合わせて、それぞれの利点を生かして使う方法も広がっています。

IISを使うときの注意点

Microsoft製品との高い親和性などいろいろな強みのあるIISですが、利用する際にはいくつかの注意点があります。

同時接続数制限に注意

クライアント版WindowsでIISを使う場合は、Pro以上では10、通常版では3などエディションごとに最大接続数の制限があります。

それ以上に必要な場合は、Windows Serverを利用しましょう。

OSに注意

Linuxなど他のOSにIISをインストールして使うことは出来ません。

他のOSでサーバーを構築する場合は、Apacheやnginxを選択しましょう。

まとめ

Microsoftが提供するWebサーバーサービスであるIISは、Windowsに標準搭載されているもので、Microsoft製品との高い親和性が特徴です。

また、Microsoftが提供するクラウドサービスであるMicrosoft Azureでも利用できるなど、将来を見越したものとなっています。

IISの強みとしては、Microsoft製品との親和性の他に、馴染みのあるWindowsのGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)での操作のしやすさがあります。

これは他のWebサーバーサービスにはなかなかないものです。

その反面、「Windowsでしか利用できない」、「エディションごとの制限に気をつける必要がある」といった注意点もあります。

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