VPS(バーチャル・プライベート・サーバー)は、物理サーバーを設置するオンプレミス型、ホスティング業者の専用サーバーなどの従来型のサーバー利用に比べて非常にコストパフォーマンスが高く、手軽に導入できるといったメリットがあり、中小企業や個人事業主、フリーランスをはじめとして利用が広がっています。
今回は、実際にVPSを使って何かをしたい方向けに「VPSを使えばこんなことができる」「こういう使い方が便利」といった「VPSでできること」の紹介をします。
目次
VPSのメリット
できることを見ていく前に、VPSを使うことで得られるメリットを改めて整理してみましょう。
VPSには、従来のサーバーと比べて以下のようにいろいろなメリットがあります。
- 導入コストが安価で、手軽に利用できる
- 自由度が高く、カスタマイズも行える
- 機器のメンテナンスなどを自分で行わなくても良い
もちろん、自由度が高い代わりにサーバー管理(物理機器は除く)や構築は自分で行う必要がありますが、手軽に導入できてコストパフォーマンスが良いという点はそれにも増して大きな魅力です。
VPSについて、こちらの記事で詳しく触れています。
VPSでできること
いろいろなメリットがあるVPSですが、具体的にどんな使い方があるのでしょうか。
一つ一つ見ていきましょう。
VPSでできること(ビジネス編)
ビジネスの現場では、以下のように様々な使い道が考えられます。
Webサイトの運営
ブログサイト、ECサイトなどを簡単に作れます。
もちろん、WordPressなどのCMSを使うこともできます。
ファイルサーバーの設置
ビジネスでもプライベートでも最近は、映像や音声などの大きなサイズのファイルを使うことが増えました。
VPSを活用して、こうしたファイルを格納しておくファイルサーバーを構築して利用することも可能です。
ファイルサーバーを設置することで、プロジェクトごとやチームごとなどで利用するファイルをメンバーで共有して効率よく仕事をすることが可能となります。
メールサーバーの設置
VPSを使えば自分でメールサーバーを作ることができます。
最近はSPAM判定やメールの暗号化などがあり、難しい設定はありますが、自由に活用できる専用のメールサーバーはビジネスにも活用できます。
開発環境として利用
プログラム開発では、プログラムが実行できる開発環境が必要となります。
VPSで設置すると端末で設置するよりも高速で実行できるだけでなく、チームやプロジェクトでコードを共有しながら作業を進めることができるなど開発効率もアップします。
プロジェクト管理ソフトウェアを設置
プロジェクト管理用のサーバーを作成することもできます。
Backlogなどのソフトウェアをインストールして利用することで、小規模なチームなどで活用でき、チームでの仕事の効率アップも実現できます。
VPSでできること(家庭編)
また、ビジネスだけでなく、家庭で利用することもできます。
映像や音楽のライブラリ
映像や音楽を置いていき、ストリーミング再生させるようなストリーミングサーバーを設置することも可能です。
家族の写真や映像などのフォトライブラリ
家族での旅行や子どもの運動会など様々なイベントの写真や動画をいつでも見られるようにするとともに、家庭で保存するのに比べて安全な保存も実現できます。
ゲーム用のサーバー
マインクラフトなどオンラインゲーム用のサーバーを設置してメンバーと共有することもできます。
トレーディング用のサーバー
FXや仮想通貨などの取引を自動で行うサーバーを設置することも可能です。
自宅のパソコンなどを使うのと違い、高性能で電気代などの心配も不要です。
このように、VPSを使うことで、様々なことができるようになります。
複数のVPSを組み合わせて、より便利に
ここまでVPSの様々な使い方を紹介してきましたが、複数のVPSを組み合わせることで、より便利に使うこともできます。
ECサイトと販売管理
インターネットショッピングを提供するECサイトと販売在庫管理の仕組みを同居させることで、一つのサーバーで販売の仕組みを完結させて効率よく運営することができます。
開発環境とWebサーバー
Webアプリの開発を行った上で、同時にWebサーバーで動作確認を行うことができます。
基本的にVPSでは、必ずしも一つのサーバーに一つのサービスということはありません。
リソースに空きがあれば「Webサーバーとメールとストレージ」といったように様々なサービスを同居させることが可能です。
目的に合わせて組み合わせて使うとコストの削減にもつながるので、そういった使い方をすることをおすすめします。
まとめ
今までは、サーバーを設置して何かをしようとすると「物理サーバーを設置する」「レンタル業者に専用サーバーなどを借りる」といったことになり、コストがかかる結果となっていました。
特に物理サーバーは非常に高価で、中小企業や個人事業主には非常にハードルが高いものとなっていました。
しかし、VPSを使えるようになったことで、中小企業や個人事業主のみならず個人などでも今回紹介したように様々な使い方ができるようになっています。
仕事に限らずプライベートや家族の利用でも多くの魅力的な使い方が考えられます。
是非一度検討してみてはいかがでしょうか。