パソコンやサーバー、スマートフォン、IoT機器など、現代ではさまざまなものがインターネットに接続されています。
そういった機器がインターネット上のどこに存在しているのかを識別するものが「ドメイン」です。
今回は、ドメインとはどういったものか、役割、メリットや種類、そして自分が希望する名前のドメインを取得できる独自ドメインの取得の仕方まで、ドメインに関するさまざまなことを解説します。
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ドメインとは
インターネット上のどこに機器が接続されているのか、それを示す住所録がドメインです。
わかりやすいのがウェブサイトのURLやメールアドレスにある文字列です。
では、具体的にURLやメールアドレスのどこがドメインと言われるのでしょうか。
ウェブサイトのURLの例
ここでは、「winserver.ne.jp」がドメインです。ちなみに「www」は、ホスト名(コンピュータ名)です。
メールアドレスの例
ここでも「winserver.ne.jp」がドメインで、「user01」はユーザー名です。
なぜドメインを使うのか
実際にドメインはどういった目的で設けられており、どのような役割を果たしているのでしょうか。
ドメインの目的や役割
なぜドメインが設けてあるのでしょうか。それには、以下のような理由があります。
- インターネット上の目的の場所にたどり着けるようにする
- インターネット上の住所をわかりやすく示す ※こちらは後述します。
インターネット上には、さまざまなサーバーやウェブサイトなどがあります。
しかし、これらを利用するためには確実にたどり着いて接続する必要があります。
ドメインの役割を理解するためには、Webサイト閲覧の流れ、IPアドレス、DNSについての理解が必要です。
順番に説明します。
Webサイト閲覧の流れ
それでは、みなさんが普段Webサイトを閲覧するときの流れを考えてみましょう。
まず、パソコン・タブレット・スマートフォンなどの端末から、Webサイトのあるサーバーまでの通信が行われます。
次に、ページのデータをダウンロードします。
最後に、サイトページのデータを端末に表示します。
ここで注意したいポイントは、手元のパソコンからWebサイトのあるサーバーにアクセスする際に、パソコンがWebサイトのある場所を知らないとアクセスできないという点です。
サーバーは世界中の至るところに存在しています。
閲覧したいWebサイトがどのサーバーにあるのか知らないと、必要なサーバーにアクセスできません。
この問題を解決するため、各サーバーには一意のIPアドレスが設定されています。
IPアドレスとは
IPアドレスとは、サーバーの住所のようなイメージです。
サーバーにIPアドレスを設定し、手元の端末が アクセスしたいWebサイトのIPアドレスを指定することで、世界中のどこからでもWebサイトにアクセスできるようになります。
IPアドレスには、IPv4アドレスとIPv6アドレスの2種類があります。
IPv4アドレスはこのような数字の羅列で表されます。
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今回は、一般的に普及しているIPv4アドレスを用いて説明します。
DNSとドメインの関係とは
「インターネット上の住所をわかりやすく示す。」
これがドメインの一つの役割であると説明しました。
ネットワークに接続される機器には、すべてIPアドレスが割り当てられています。
しかし、IPアドレスは数字の羅列であり、非常にわかりにくく覚えるのも大変です。
そこで登場するのが、普段私たちが目にしているドメインです。
ドメインとは、example.comというような人間に分かりやすい文字列で表現したものです。
ドメインもIPアドレスと同じように一意で、世界中に同じドメインは存在しません。
しかし、Webサイトの情報を保管しているサーバーは、IPアドレスという住所で管理されています。
つまり、みなさんがドメインを知っていても、端末がサーバーのIPアドレスを知る術がなければ、目的のサーバーへはたどり着けません。
そこで、必要となるのが「IPアドレスからドメインへの変換」です。
これを行っているのがDNS(ドメインネームシステム)です。
具体的に、あるウェブサイトをブラウザで表示するには、以下のようにIPアドレスとドメインを変換する処理を行なっています。
- ブラウザでURLを入力する
- DNSでURLをIPアドレスに変換する
- ウェブサイトに接続し、ファイルをダウンロードする
- ブラウザで要求したURLのウェブサイトを表示する
ドメインの種類
インターネット上の住所を示すドメインには、段階的にいくつかのレベルに分けられています。
ドメインの「.」で区切られた一番右側を、トップレベルドメイン(TLD)と呼びます。
トップレベルドメインは、文字列によって種類や特徴が異なります。
トップレベルドメイン
xxx.comのcomのように、最上位に位置するドメインで、comなどのカテゴリの他に、jpやdeなど国を示すものもあります。
gTLD(分野別トップレベルドメイン)
gTLDとは、分野別トップレベルドメインのことで、「.com」や「.net」、「.org」などが存在します。
用途や分野が適合していれば、居住国に関係なく自由に取得できます。
たとえば、「.com」は企業や商用サービス、「.net」はネットワークサービスの提供者、「.org」は組織や非営利団体を表します。
新gTLD(新ドメイン)
新gTLDとは、新ドメインのことを指し、gTLDのうち、2012年以降に新たに定められたドメインです。
たとえば、「.site」や「.blog」などが存在し、前者はWebサイト全般、後者はブログを表します。
ササエルのドメインで利用されている「.tech」も新gTLDの一つで、「テクノロジーや技術者」を表しています。
ccTLD(国コードトップレベルドメイン)
ccTLDは、国コードトップレベルドメインのことで、国や地域に割り当てられているドメインです。
一部のccTLDはgTLD同様に誰でも取得することができますが、中には特定の地域に居住する団体や個人でなければ登録できないものもあります。
たとえば、「.jp」は日本のccTLD、「.us」はアメリカのccTLD、「.uk」はイギリスのccTLDです。
属性型jp
属性型jpは、「.co.jp(企業)」や「.ac.jp(大学等)」など組織ごとに分けられたドメインです。
「.ne.jp」以外では、1組織が登録できる数は1種類のみという登録用件が定められています。
さらに、個人が属性型jpドメインを取得することはできません。
登録要件が厳格なため、企業や各種団体の公式ホームページとして利用されることが多いですね。
たとえば、「.co.jp」は、日本国内で登記を行っている会社・企業が登録可能なドメインで、「.or.jp」は、特定の法人組織が登録可能なドメインです。
また、「.ne.jp」は、ネットワークサービスごとに登録可能なドメインで、「.ac.jp」は、学校教育法などの規定による学校が登録可能なドメインです。
セカンドレベル登録ドメイン
xxx.comのxxxのように、2番目に位置するドメインで、co(企業)など組織の構成を示すものなどもこれに含まれます。
サードレベル登録ドメイン
xxx.ne.jpのxxxの部分で、実際にドメインを取得している組織などの名称が入ります。
ドメインには、さらにこれより低いレベルのサブドメイン(xxxx.sever.co.jpのxxxxの部分)のような指定があり、組織内の各部署などより詳細な指定を行っています。
サブドメインは、独自ドメインを分割したもので、用途や利用者ごとに割り振るためのドメインです。
Yahoo!は、独自ドメインとサブドメインを用いてサービスごとの切り分けを行っています。
Yahoo!天気・災害ページであれば「weather.yahoo.co.jp」、ヤフオクページは「auctions.yahoo.co.jp」、Yahoo!知恵袋なら「chiebukuro.yahoo.co.jp」となります。
独自ドメインはどうすれば取得できる?
レンタルサーバーなどで、よく「独自ドメイン」と呼ばれるサービスについて書かれていることがあります。
独自ドメインとはどういったもので、何が良いのでしょうか。
そして、どうすれば取得できるのでしょうか。
独自ドメイン
独自ドメインは、利用者が独自に文字列を指定し、取得や利用を行えるドメインです。
例として、Yahoo!を参考に説明します。
Yahoo!の独自ドメインは「yahoo.co.jp」です。
どうすれば取得できる?
独自ドメインは、レンタルサーバー業者やホスティング業者などで取得の代行を行ってくれます。
実際の取得の流れは以下の通りです。
- 他と重複がないよう、ドメインに使う文字列を決める
- jpやcomなどトップレベルドメインを何にするか決める
- ドメインの購入手続き
独自ドメインのメリットとデメリット
プロバイダ等から割り当てられたドメインではなく、自分で文字列を指定する独自ドメインには、メリットもあればデメリットもあります。
<メリット>
- 閲覧する相手から見つけてもらえやすい
- ビジネスでの信頼感を得られる
<デメリット>
- 取得に手間がかかる
- 費用がかかる
まとめ
「インターネット上の住所」といわれるドメインは、ウェブサイトやコンピュータがインターネット上のどこに存在するのかということを示す大切なものです。
ドメインの構造は、トップレベルドメイン、セカンドレベル登録ドメインなど段階的なものとなっており、どの国のどういった組織であるかといったことまで区別できるようなものとなっています。
なお、ビジネスでドメインを使う場合は、自分の好きな文字列をドメイン名として指定できる独自ドメインを使うことが、ビジネスとしての信頼性などの観点からおすすめです。
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また、既に契約済のサーバーに対してドメインを追加することも可能です。
その際は契約済みのIPアドレスを記載の上、お問い合わせください。