皆さんはSQLiteを使っていますか?
SQLite(エスキューライト)は、OracleやMySQLなどと同じリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS) の1つです。
SQLと名前が似ていますが、データベース言語ではなく、データベースソフトウェアです。
サーバーを必要とせず、セットアップやメンテナンスが簡単という特徴があり、小規模なシステムをはじめとしてさまざまなところで使われています。
今回は、こうした手軽で便利に使えるSQLiteについて他のデータベースとの違いや強み、将来性などについて解説します。
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目次
SQLiteとは?
SQLiteは、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)の一つです。
データベースとして一般的によく知られているものに、OracleやMySQL、PostgreSQLなどがありますが、これらより手軽に使えるといった特徴があります。

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SQLiteには、以下のような特徴があります。
・サーバー不要で取り扱いが簡単:
SQLiteは、サーバーが不要であり、セットアップやメンテナンスが簡単
・軽量:
他のデータベースシステムに比べてとても軽量で、それほどシステムパフォーマンスを必要としない
・SQL準拠:
SQLiteは、データベースで一般的なSQL(Structured Query Language)が使える
SQLを使用することで、データベース内のデータの検索、追加、更新、削除が可能
・トランザクションサポートによるデータ整合性の確保:
ACID(Atomicity、Consistency、Isolation、Durability)トランザクションのサポート
トランザクションを使用することによるデータ整合性の確保
・クロスプラットフォームへの対応:
Windows、Linux、macOSなど、多くのプラットフォームで動作可能
PCやスマートデバイスなど、さまざまなデバイスでも利用できる
このように、SQLiteは、容易に導入ができて、さまざまなプラットフォームで利用できるとても使い勝手の良いデータベースです。
SQLiteと他のデータベースの違い
OracleやMySQLなど、数多くのデータベースがあります。
これらとSQLiteの違いや強みについて解説します。
他のデータベースと比較しての強みとは
SQLiteも一般的なRDBMSの一つですが、他のデータベースとの違いもあります。
その違いや特徴をご説明します。
・データベースサーバーが無い:
SQLiteは、他のRDBMSと異なり、クライアント/サーバーモデルを採用していません。
つまり、データベースサーバーが必要なく、単一のファイルベースのデータベースで機能します。
・データベースサイズが小さい:
SQLiteは、他のRDBMSと比較して、小規模なデータベースに使われており、一般的に、数百メガバイト以下のデータベースに向いています。
これには単一ファイルであるということも関係しています。
・サポートされる同時接続数が少ない:
他のRDBMSと比較して、同時接続数が少ないです。
そのため、大規模なWebアプリケーションなど、同時に多数のユーザーがアクセスするアプリケーションで利用することには向いていません。
・導入の容易さ:
SQLiteは、簡単に導入でき、セットアップが簡単なため、開発者にとって非常に使いやすいデータベースエンジンの1つです。
また、クライアント/サーバーモデルがないため、セットアップと構成が簡単であり、構成ファイルなどの設定も不要です。
以上が、SQLiteと他のRDBMSの主な違いです。
主要データベースとの個別比較
では、具体的にSQLiteと主要なデータベース製品との違いはどのような点にあるのでしょうか。
SQLiteとMySQL、PostgreSQL、Oracle、そしてMicrosoft SQL Serverを比較してみました。
SQLite | MySQL | PostgreSQL | Oracle | SQL Server | |
---|---|---|---|---|---|
サーバー/ クライアント | 区別なし | 区別あり | 区別あり | 区別あり | 区別あり |
導入 | 手軽 | 専門知識が必要 | 専門知識が必要 | 専門知識が必要 | 専門知識が必要 |
データベース規模 | 中小規模 | 大規模もOK | 大規模もOK | 大規模もOK | 大規模もOK |
耐障害性 | それほど高くない | 普通 | 普通 | 高い | 高い |
サポート | なし | なし | なし | 充実 | 充実 |
価格 | 無償 | 無償 | 無償 | 有償 | 有償 |
これ以外にも同時アクセス数などの違いがあります。

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SQLiteが向いている利用目的
SQLiteはデータベースとしてどのような目的に向いているのでしょうか。
逆に向いていない分野はどのようなものなのでしょうか。
SQLiteが向いているもの
SQLiteが向いている利用は以下のようなものです。
- 小規模なデータ管理
- さまざまなOSやデバイスで利用する場合
- ポータブルアプリケーションでの利用
- 組み込みデバイスなど
SQLiteが向かないもの
SQLiteが向かないものは以下のようなものです。
- 多数接続がある仕組み ※同時接続数が限られるため
- 大量のデータを処理するケース
このように、SQLiteには向き不向きがあるので、利用する場合は目的に合っているのかをしっかり見据えた上で使いましょう。
SQLiteでのデータベースの作成方法
本章では、SQLiteの使い方について、SQLiteを使用してデータベースを作成する手順をご説明します。
①SQLiteコマンドラインツールを開く
※Windowsの場合:コマンドプロンプトまたはPowerShellを使用
※MacやLinuxの場合:ターミナルを使用
②sqlite3コマンドを入力し、Enterキーを押す
これにより、SQLiteプロンプトが表示されます。
sqlite3
③新しいデータベースを作成
たとえば、testdbという名前のデータベースを作成する場合は、以下のコマンドを実行します。
CREATE DATABASE testdb;
④作成したデータベースを使用
たとえば、上記で作成したtectdbデータベースを使うには、以下のコマンドを実行します。
USE testdb;
⑤テーブルを作成
テーブル作成はCREATE TABLEで行い、テーブルには、列名とデータ型を指定する必要があります。
たとえば、以下のコマンドを使用して、”testtable”テーブルを作成できます。
CREATE TABLE testtable (
id INTEGER PRIMARY KEY,
name TEXT,
email TEXT
);
⑥作成したテーブルへのデータ挿入
INSERT INTOステートメントを使用して、テーブルにデータを挿入します。
たとえば、以下のコマンドを使用して、testtableテーブルにデータを挿入できます。
INSERT INTO testtable (id, name, email) VALUES (1, “User01”, “user01@example.com”);
こうした流れで作業を行うことで、SQLiteでデータベース、テーブルを作成し、データを挿入することができます。
SQLiteと将来性
最後にSQLiteの将来性について解説します。
軽量で導入しやすいSQLiteは将来的にどのようになっていくのでしょうか。
SQLiteは、2023年3月22日に3.41.2がリリースされるなど、積極的に改善が続けられています。
さらに、新しいSQL構文のサポートなどさまざまな新機能の追加も行われています。
クラウドでの利用もSQLiteは進んでいます。
AWSやAzureなどのクラウドサービスでは、サーバーレス環境も含めて利用できるようになっています。
これからも伸びていく、あるいは需要が続く分野の利用としてはIoTなど組み込みでの利用、スマートデバイスのアプリケーションなどでの利用もあります。
また、いうまでもなく中小事業者が利用のしやすい小規模システムでは、非常に手軽で使いやすいSQLiteのメリットが発揮されます。
そして、ChatGPTで話題となっているAI(人工知能)の分野でもSQLiteが使われるケースがあります。
もちろん、ビッグデータなど大量のデータを処理するような仕組みには不向きですが、小規模なシステムや開発時のプロトタイプにはSQLiteはよく使われます。
また機械学習のデモンストレーション開発や評価などのデータ管理でもSQLiteはよく使われます。
このように、今後の新しい分野、これからはじまる新しいサービスでもSQLiteは引き続き需要が続くと考えられます。

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まとめ
SQLiteは、OracleやMySQLなどと同じRDBMSですが、軽量で、サーバーも不要のため導入がとても手軽であるといった特徴があります。
さらには、無償で利用することができるため、小規模事業者やフリーランスであっても手軽に使い始められるものです。
今回解説したように、SQLiteはOracleやMySQLなどの一般的なRDBMSと比較して安価かつ手軽に使えるだけでなく、クラウドでの利用やAIなどの将来的な可能性を秘めた分野でも利用できるなど、将来にわたって需要が見込めるものとなっています。
ただし、SQLiteには向き不向きがあります。目的や予算と照らし合わせて、合っているかどうか見極めた上で活用しましょう。
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