インターネットでウェブサイトの閲覧を行う、オンラインストレージを活用する、YouTubeなどの閲覧をするなど、ネットワークの利用を行う際に気になるのが速度ではないでしょうか。
また、ネットワークが切断されて使えないといった障害も非常に困りものです。
これらの課題や問題はどのような方法を使って調べることができるのでしょうか。
今回は、ネットワークの反応速度や状態を確認する際に重要となるPINGについて解説します。
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目次
PINGとは
PINGは、ネットワーク関連でよく使われるキーワードです。
PINGがどのようなものなのか見ておきましょう。
「pingはIPネットワークにおいて、ネットワーク上で特定のIPアドレスを持つ機器から応答があるかを調べるためのプログラム」とウィキペディアには書かれています。
ネットワークの状態、特定の機器が正常に接続されているか、などさまざまな状況下で、調査を行うときにもPINGが使われています。
PINGとPING値
PINGには、「PING」と「PING値」の2つのキーワードが出てきます。ここでは、これら2つの言葉について解説をします。
<PINGとは>
ネットワーク上で特定の機器などと疎通が取れるかを確認するのに使用されるコマンド。
ICMP(Internet Control Message Protocol)のechoコマンドを利用している。
PINGコマンドを実行して応答があれば疎通が取れているということになります。
<PING値とは>
PINGコマンドを実行したときに、応答速度として表示される値。
情報のやり取りをする際の情報の送受信にかかる時間(タイムラグ)=レイテンシを示す。
PING値の値が小さいと反応がよく快適な通信環境であるということができます。
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回線速度とPING値
ネットワークを利用する際にもっとも気になると言っても過言ではないのが「回線速度」です。
PINGも速度に関係するものではありますが、そのまま回線速度を示すものではありません。
以下では、「回線速度」と「PING値」の関係について解説します。
また、併せてPING値はどのくらいであれば適正な値を言えるのか、目安についても触れます。
回線速度とPING値の関係とは
一般的に「インターネットが快適である」「ネットワークが速い」というときは、回線速度の話がされていることが多いです。
「○Mbps出ている」「ファイルを○Mbpsの速度でダウンロードしている」というのは、確かにネットワークの快適さを示す大切な指標です。
PING値は、回線速度と同じようにネットワークの快適さを示す指標の一つです。
しかし回線速度が1秒間に送ることができるデータ量を示すのに対して、送受信にかかる応答時間(タイムラグ)を示すものとなっています。
そして、この値が小さければ反応速度の速い快適なネットワークであると言えます。
つまり、これをまとめると以下のようになります。
- 回線速度:インターネット回線での情報の伝達速度
- PING値:インターネット回線で送受信にかかる応答時間(タイムラグ)
これらのいずれもが速い回線は非常に快適に使えるネットワークであると言えます。
PING値はどれくらいが目安?
PING値は、ネットワークの応答速度、反応速度を表しています。
この値が大きくなれば応答が悪くなるなどの弊害が起きてきます。
では、PING値はどのくらいの数値であれば良いのでしょうか?
以下にPING値の目安を示します。
Ping値 | 速さ |
---|---|
15㎳以下 | 非常に速い |
30㎳以下 | 速い |
50㎳未満 | 普通 |
50㎳以上 | やや遅い |
100㎳以上 | 遅い |
これを踏まえて、「適切なレイテンシの目安はだいたい50ms未満」とされています。
しかしながら、利用目的によって望ましい値は変わってきます。
例えばシューティングや格闘、レースなどの素早い反応速度を必要とするオンラインゲームなどでは、適切なPING値は10ms以下であるといった考え方もあります。
PING値が大きいと何が問題?
「適切なPING値の目安は50ms未満」と説明しましたが、これより大きくなってしまうと何が問題になるのでしょうか。
ここまででも触れてはきましたが、整理しておきましょう。
PING値が大きいということは、応答時間が長くなってしまう(反応速度が遅い)ということです。
そうなると、具体的には以下のような問題につながってしまいます。
- ウェブサイトの読み込みが遅くなる。ページがなかなか表示されない。
- 動画の再生がスムーズに行われない、とぎれとぎれになってしまう。
- オンラインゲームで操作に素早くスムーズに反応しない。勝てない。
など
このような状態になるとたとえ回線速度が速かったとしても快適なネットワークであるとは言えません。
PING値の確認方法とは
実際のPING値を確認するにはどのような方法を使うのでしょうか。
ここでは、PINGコマンドの実行方法と併せて確認しましょう。
PINGコマンドの実行方法とは
PING値を調べるには、PINGコマンドを使います。
ここで併せてPINGコマンドの使い方を解説します。
PINGコマンドは、WindowsのコマンドプロンプトやMac、LinuxのターミナルなどCUIの画面でコマンドラインから実行します。
コマンドの形式は以下のとおりです。
ping <通信先のIPアドレス or FQDN>
例えば、IPアドレスが192.168.0.1に対して確認したい場合は「ping 192.168.0.1」とします。
PING値はどのように確認する?
PING値を確認するには、先ほど説明したようにPINGコマンドを使います。
PINGコマンドを実行すると、以下のようになります。
ここで、「time=xxxx ms」と表示されている部分がPING値です。
単位はms(ミリ秒)となっています。
PING値が大きいとオンラインゲームができない?
先程、回線速度にはPING値はあまり関係がないと説明しました。
そうすると、PING値が大きい(反応速度が悪い)と何に問題があるのでしょうか。
PING値は、回線速度よりも「応答速度」「反応速度」であると解説しました。
こうした反応速度が最も関係するのが「オンラインゲーム」です。
シューティングゲームなど、素早い反応や操作が必要とされるゲームで反応や応答が遅くなるとゲームを楽しむどころでなくなってしまいます。
これは大きな問題です。
他に「応答速度」「反応速度」が問題となるものには動画の再生などがあります。
これも再生がとぎれとぎれになるなどの不具合に繋がりかねません。
PING値を改善するには
PING値が大きな値を示しているということは、「反応速度が遅い」ことであると解説しました。
先程も少しオンラインゲームを例にあげて説明しましたが、反応速度が遅い状態を続けると、以下のような問題があります。
- Webサイトなどの読み込みが遅くなる
- オンラインゲームなどで反応が悪くなる
- 動画の再生が不安定になる
では、こうした状態を改善するためには、どのような対処をすれば良いのでしょうか。
たとえば、PING値の遅さを改善するためには以下のような方法があります。
- ルーター等のネットワーク機器、端末の再起動
- ルーター等の交換
- 有線LANを使う
- よりカテゴリーの高いLANケーブルを使う
- プロバイダの変更
など
これらの対処の進め方としては、「再起動」など簡単に実施できるものから試していくようにしましょう。
PINGコマンドとPING値
一般的にPINGと呼ばれると、ここまでで解説した「PING値」と「PINGコマンド」の両方を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
しかし、両者の意味するところ、利用する場面はかなり違いもあります。
「PINGコマンド」と「PING値」、両者の違いはどのような点にあるのでしょうか。
振り返りも含めて両者の違いを整理しましょう。
<PINGコマンド>
- Windows, MacOS, LinuxなどOSに標準搭載されたコマンド
- ネットワークにおけるパケットの平均応答時間を測定した結果を表示する
- ネットワーク回線の疎通などのテストなどによく使われる
PINGコマンドは、ネットワークインフラ周りの作業やトラブルシューティングなどでネットワークの疎通状態をテストする場合によく使われます。
<PING値>
- ネットワーク上で情報の送受信にかかる時間(タイムラグ)
- ネット回線の品質を表す
PING値は、ネットワーク上で情報の送受信にどのくらいのタイムラグがあるかを示した値です。
この値は、実際の測定に基づいて算出されるので、利用者の体感に近いと言えます。
これを踏まえると、つまり「PING値はPINGコマンドによって表示されるネットワークの平均応答時間」であると言えます。
まとめ
PINGは、回線速度と同じようにネットワークの快適さを示すものです。
また加えて、ネットワークが正常に疎通の取れる状態にあるのか、使えているのかといった「正常性」を調査するための手法としても使われています。
PINGとして使われるものにはPING値と呼ばれる応答速度の指標を数値で示したものと、PINGコマンドと呼ばれる疎通を確認するコマンドがあります。
いずれ重要なものであり、よく理解しておきましょう。
そして、PING値が遅い場合の対処も大切です。
ネットワークの品質は、「回線速度」と、今回解説したPING値によって示される「応答速度」によって決まります。
快適なネットワークを利用するために、どのような指標が関連し、どのようなことをすれば良いのか留意しておきましょう。
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