MySQLとは。特徴や強み、無償版と有償版の選び方を解説!

この記事の信頼性:本記事は、Windows Serverを20年以上提供している「Winserver」のマーケティングチームおよび技術チームが執筆しています。実際に企業ユーザーから寄せられた設定相談やサポート事例に基づき、初心者にもわかりやすく解説しています。最終更新日:2025年8月25日

MySQLの特徴や強み、有償版と無償版の違いを解説するタイトル画像MySQLは、Oracleなどと同じように世界中で幅広く利用されているデータベースです。

「大量の情報を高速で扱える」、「耐障害性が高い」などの便利な機能があり、小規模から大規模までビジネスの現場で幅広く使われています。

さらに、MySQLはオープンソースのソフトウェアで、無償で利用できるという特徴があります。

MySQLには、どのような特徴や強みがあり、どのような分野に向いているのでしょうか。

将来性も含めて、MySQLについてのさまざまな疑問にお答えします。

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MySQLとは

MySQLとは、どういったデータベースなのでしょうか。

そして、どのような歴史を辿ってきたのでしょうか。

MySQLはオープンソースのRDMS

現在のデータベースで主流となっている形式は、データを表の形式で格納するリレーショナルデータベース(RDB)と呼ばれるものです。

そして、RDBを管理する仕組みとしてリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)と呼ばれるソフトウェアがあり、代表的なものにOracleやMySQLなどがあります。

RDBMSの特徴として、SQLと呼ばれる操作言語を使って操作ができるという点があげられます。

SQLを使用することで、データやデータベース自体の操作など、さまざまなことを行うことができます。

他のRDBMSと比較してMySQLのもっとも大きな特徴は、「オープンソースである」という点です。

オープンソースとは、「ソースコードが広く公開され、誰でも自由に扱って良い」というものです。

例えば、一般的なソフトウェア(Microsoft Windowsなど)のソースコードは非公開ですが、オープンソースの場合はすべて公開され、誰もが自由に使えるようになっています。

他の代表的なRDBMSについてはこちらのコラムで詳しく説明しています。

MySQLの歴史

オープンソースのRDBMSであるMySQLは、どういった経緯で誕生し、発展してきたのでしょうか。

RDBMSとしてのMySQLは、1995年に初版がリリースされています。

当初はオープンソースではありませんでしたが、2001年にオープンソース化されています。

その後、2008年にサンマイクロシステムズによる買収、そして2010年のOracleによるサンマイクロシステムズの買収を経て、現在の開発はOracleによって行われています。

MySQLは世界的に高いシェアを持つ

MySQLは、ビジネスの現場などで幅広く利用されています。

2022年9月のオーストリアのITコンサルティング会社であるSolid ITによるデータベース市場の利用シェアに関する情報でも、Oracleに次ぐ2位となっています。

このように、MySQLは多くの利用者に幅広く使われています。

MySQLの特徴と向いている分野

RDBMSとしてのMySQLにはどういった特徴があるのでしょうか。

・オープンソースである(ソースコードが公開され、無償で利用できる)
・さまざまなOSに対応している(Windows, Mac, Linux, Solaris)
・小規模から大規模なシステムまで柔軟に対応できる
・活用したソフトウェアやアプリなどの開発が容易

など

こうした特徴を持つMySQLは、以下のような分野で主に利用が行われています。

・開発しやすさやシンプルで速いことを活かして、Webサービスなどでの利用
・エンタープライズ市場を含めたクラウドサービスでの利用
など

かつてはOracleなど商用データベースと比較して機能や堅牢性が劣るといわれたこともありましたが、現在ではそれらは克服され、幅広い目的で利用されています。

中央のデータベースから複数のデータベースに接続された構成図

MySQLの2つのエディション

MySQLには、大きく分けて無料版と商用版の2つがあります。

そして、商用版にはサポートのレベルに応じていくつかの種類があります。

これらの体系はどのようになっているのでしょうか。

また、目的に合わせてどれを選択すれば良いのでしょうか。

MySQLには無料版と商用版がある

MySQLには、大きく分けて無料で使える無償版と、費用が発生する商用版があります。

これらの違いは以下の通りです。

<無料版MySQL>

無料版のMySQLの特徴は以下の通りです。

・無償で利用することができる。
・実験的な要素が組み込まれることもあり、商用版に比べ安定性が落ちることもある。
・サポートは得られないので、情報は自分で探す必要がある。

<商用版MySQL>

商用版のMySQLの特徴は以下の通りです。

・ライセンスを購入する必要がある(費用が発生する)
・安定した環境が提供されている
・サポート窓口などがあり、トラブル時に役に立つ

このように、無料版と商用版にはいろいろな違いがあるため、予算と目的に合わせて選択することが必要です。

商用版MySQLの種類

商用版のMySQLには、いくつかのパッケージがあります。

・MySQL Standard Edition
・MySQL Enterprise Edition
・MySQL Cluster Carrier Grade Edition

これら3つのパッケージには機能の差やサポートの差があります。

予算や目的に合ったものを選択しましょう。

MySQLの無料版と商用版を選ぶポイント

MySQLの無料版と商用版、どちらを選べば良いのでしょうか。

また、商用版ではどのパッケージを選択すれば良いのでしょうか。

まず、無料版と商用版の選択は、「オラクルの公式サポートが必要かどうか」が決め手です。

ある程度専門の技術者が社内にいて、自分たちで運用できるのであれば無料版で良いケースもあるかもしれません。

次に、商用版でどのパッケージが良いのかといった点については、以下を目安とします。

<MySQL Standard Edition>

    • 公式サポートのあるパッケージを使いたい
    • 顧客システムでの活用をしたい

<MySQL Enterprise Edition>

    • よりパフォーマンスや堅牢性等が必要なシステムに使う場合
    • セキュリティ対策を強化したい

<MySQL Cluster Carrier Grade Edition>

    • 大量のデータを処理したい
    • ミッションクリティカルなシステムで使いたい

このように、商用版の各パッケージにもそれぞれに合った使い道があるので、上記のポイントや予算を参考にして選択するようにしましょう。

MySQLとMariaDB

MySQLに興味のある方の中には、MariaDBについても調べている人がいるかもしれませんね。

MySQLと互換性があると言われるMariaDBはどのようなもので、MySQLとは何が違うのでしょうか。

MariaDBとは

MariaDBは、MySQLを元に開発されたデータベースで、MySQLと同じようにオープンソースとして無償で配布されています。

現在のバージョンは10.xですが、従来のバージョン5.1から5.5までは同じバージョンのMySQLを一部改良したものとしてリリースされていました。

これ以降のバージョンには、MariaDB独自の機能などが加わっています。

しかしながら、MySQLから派生した製品であるため、MySQLとは非常に高い互換性を持っています。

MariaDBについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

MySQLとMariaDBの違い

MySQLから派生したデータベースとして開発されたMariaDBは、MySQLと高い互換性を持ち、よく似た特徴があります。

両者はどのような点で異なっているのでしょうか。

・MariaDBはMySQLより高速に処理できることが多い
・MariaDBはMySQLのように特定の企業のものではない

MySQLの将来性とは

IT業界には現在さまざまな変化が起きています。

こうした変化の中で、MySQLの将来性はどのように評価すべきでしょうか。

MySQLはクラウド時代にも強い

昨今では、AWS(Amazon Web Services)、GCP(Google Cloud Platform)など大手各社のクラウドサービスを利用する企業が増えています。

MM総研の2020年の調査でも、従業員数1000人以上の大企業の87.2%がクラウド環境を利用したシステム開発を推進しているといった結果が出ています。

このようにクラウド利用が広がる中で、MySQLは大手のクラウドサービスでも利用できるようになっており、特にAWSなどではデフォルトのRDBの一つとして採用されています

データベースが大きな役割を果たす時代へ

AIやIoTなどの新しい技術では、データベースに蓄積された膨大なデータ(ビッグデータ)が欠かせない要素となっています。

膨大な情報からディープラーニングなどを通して、気象予測や渋滞の予測などこれまで十分にできなかった分野に革新をもたらしはじめています。

そういった将来に向けての状況がある一方で、MySQLはクラウドでの主要なデータベースとして益々利用が拡大しています。

ビッグデータをイメージしたカラフルなサイバー空間のアートワーク

まとめ

世界中でOracleなどと同じように幅広く利用されているデータベースであるMySQL。

MySQLは、ソースコードを誰もが自由に利用できるオープンソースであるという点も特徴です。

無償で利用できるといったコスト面でのメリットだけでなく、多くのOSに対応し小規模からエンタープライズの大規模構成まで柔軟に対応できる高い汎用性を持っています。

また、AWSやGCPなどのクラウドでの利用、AIやIoTなどで重要となるビッグデータ解析での利用など将来に向けての可能性も広がっています。

このようにMySQLは、これからデータベースの重要性が増すことが予想される中で、ますます大きな役割を担うことは間違いないでしょう。

※この記事は2025年8月時点の情報に基づいて執筆されています。掲載内容は将来的に変更される可能性があります。
※本記事の情報は、各ソフトウェアの公式サイトおよび開発元のドキュメントに基づいて作成しています。
最終更新日:2025年8月25日

この記事の執筆者について:
本記事は、Windows専門レンタルサーバーを20年以上提供する「Winserver(株式会社アシストアップ)」が運営する公式コラムです。
当社はMicrosoft SPLAパートナーとして、法人・個人を問わず多数の顧客に対し、Windows Server環境の導入・運用支援を行ってまいりました。
執筆・構成は、技術サポートとマーケティングチームが共同で担当。実際に社内導入やお客様からのフィードバックに基づいた情報をもとに執筆しています。

 

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