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みなさんはJupyter Notebookを使ったことがありますか?
Jupyter Notebookは、Pythonの環境で提供されている、データ分析などにも使えるオープンソースの開発環境です。
読み方は、「ジュパイター・ノートブック」や「ジュピター・ノートブック」です。
今回は、このJupyter Notebookについて概要やインストールの方法、使い方などを詳しく解説します。
Jupyter Notebookとは
Jupyter Notebookとは、オープンソースで提供される開発環境の一種です。
「プログラムを書いてすぐに結果を出力できる」という点が最大の魅力ですが、他にもチームでコードを共有しながら開発できる、大規模なコードの統合やデバッグができる、といった機能があります。
開発は、「Jupyterプロジェクト」と言う非営利団体によって行われています。
Jupyter NotebookはPython環境で提供されています。
Pythonは、機械学習やデータ分析といったAIなどにもつながる分野でも使われていますよね。
そのため、Jupyter Notebookは統計解析やディープラーニングの開発環境として利用が広がっています。
Jupyter Notebookはどうすれば使える?
Jupyter Notebookを使う場合、基本的には開発する端末にインストールすることになります。
この章では、具体的なインストールの方法について解説します。
Jupyter NotebookにはPython環境が必要
あらかじめ押さえておくべきポイントとして
Jupyter NotebookにはPythonの開発環境が必要
という点が挙げられます。
Pythonの開発環境をインストールするには、主に以下の2つの方法があります。
- pipを使う
- Anacondaを使う
pip(ピップ)
pip(ピップ)はコマンドラインベースで操作を行います。
Anaconda(アナコンダ)
Anaconda(アナコンダ)はGUIの画面で操作ができるようになっており、初心者でも扱いやすいものとなっています。
また、Anacondaであれば機械学習などに特化した「ライブラリ」と呼ばれる機能が利用できます。
したがって、ここではAnacondaでのインストール方法を解説します。
まず事前準備として、以下のそれぞれのURLからPythonとAnacondaをインストールしておきます。
Pythonのインストール
https://www.python.org/downloads/
→使っているOSに合ったもので、かつ3系のPythonをインストールしましょう。
Anacondaのインストール
https://www.anaconda.com/download
→使っているOSに合ったもの、およびPython3系のものをインストールしましょう。
何故3系を選ぶのかはこちらで触れています。
Jupyter Notebookのインストール方法
では、Anacondaから実際にJupyter Notebookをインストールしてみましょう。
インストール自体は以下のような流れで行います。
- Anaconda Navigatorを起動
- Anaconda Navigatorの環境準備
- 左ツリーの「Environment」を選択、「Create」から環境を作成する。
- Jupyter Notebookのインストール
- 左ツリーの「Home」を選択、「Jupyter Notebook」のタイルの「Install」を押します。
※現行の最新バージョンは6.0.3 - インストールが完了するとボタンが「Launch」に変わる。
Jupyter Notebookの使い方
では、実際にJupyter Notebookを使ってみましょう。
Jupyter Notebookの起動
Anaconda Navigatorの画面から「Launch」を押します。
→これによってブラウザでJypyter Notebookが起動します。
コードの作成と実行
新しくコードを作成する場合は、「New」から「Python3」を選択します。
以下のような画面になるので、コードを入力して「Enter」を押すことで実行できます。
これでJupyter Notebookを起動することができました。
Jupyter Notebookの便利な使い方や機能を紹介
エディットモードとコマンドモード
Jupyter Notebookには「エディットモード」、「コマンドモード」の2種類のモードがあります。
エディットモードは、プログラムを記述するためのモードです。
セルを選択して「Enter(エンターキー)」を押すか、セル内をクリックすることでエディットモードに変更することができます。
コマンドモードは、セル自体の削除や追加と言った操作を行うためのモードです。
セルを選択して「Esc(エスケープキー)」を押すか、セルの外をクリックすることでコマンドモードに変更することができます。
Markdown(マークダウン)の使い方
Jupyter NotebookのMarkdown(マークダウン)という機能を使用することで、コード以外にも数式や説明を追加することができます。
コードや実行結果を含めた書類を作成する際に、大いに役立つ機能であると言えるでしょう。
ショートカットキー
Jupyter Notebookには、作業の効率化を促進するための様々なショートカットキーが用意されています。
メニューの「HELP」か、コマンドモードの状態でキーボードの「H」を押すと、ショートカットキーの一覧を表示することができます。
ご自身の利用用途に合った便利なショートカットキーがあるかどうか、ぜひ確認してみてください。
ファイルの共有方法
チームで開発作業を行うにあたって、ファイルの共有が必要になることもありますよね。
共有するファイルの形式は、「.ipynb」、「PDF」、「HTML」、「Python」、「Excel」などから選択できます。
.ipynbとは、Jupyter Notebook独自のファイル形式のことを指します。
コードを含めて出力可能であるため、別の人と共同で開発作業を行うためには欠かせない共有方法です。
移行すべき?Jupyter Labとは
Jupyter Notebookの後継としてJupyter Labという開発環境がリリースされており、気になっている方も多いのではないでしょうか。
では、「Jupyter Notebook」と「Jupyter Lab」、両者の違いはどういったところにあるのでしょうか?
また、移行は急いで行うべきなのでしょうか。
Jupyter NotebookからJupyter Labへの移行
まず、前提として、Jupyter NotebookがJupyter Labに移行していくという流れは既定路線と考えて良いでしょう。
また、Jupyter Notebookで行えることはJupyter Labで全て出来ます。
その上で、Jupyter LabではJupyter Notebookから以下のような機能が追加されています。
- 表示レイアウトを自由に変えられる
- ドラッグ&ドロップでのセルの入れ替え
- マークダウン記法のハイライト表示
- ノートの分割2画面での表示
など
このように、Jupyter Notebookにも存在した今までの機能はそのままで、Jupyter Lab向けにさまざまな便利機能が追加されています。
急いで移行する必要はありませんが、移行しない理由はないのではないでしょうか。
これから始める人は、「Jupyter Notebook」ではなく、「Jupyter Lab」をインストールするのもいいかもしれません。
まとめ
Pythonの統合開発環境であるJupyter Notebookは、ディープラーニングや機械学習などAI関連の技術が注目される中で利用が広がっています。
Jupyter Notebookを使うことで、Pythonでの開発をチームで効率よく進められるだけでなく、デバッグなど開発の際に必要となる作業も便利になります。
今後、さらに便利なJupyter Labへの移行という選択肢もあり、Jupyter NotebookはPythonでの開発環境として非常におすすめできるものです。