PHPのバージョンアップについて。手順や注意点を解説

PHPは、今や多くのWebサーバーにとって欠かせないコンポーネントの一つとなっています。

また、圧倒的なシェアを持つCMSのWordPressPHPで書かれたソフトウェアのため、動作させるためにはPHPの導入が必須です

OSや各種アプリケーション、コンポーネントは、セキュリティの向上、処理パフォーマンスの向上などに対応するためにアップデートを行う必要があります。

PHPもソフトウェアコンポーネントである以上、バージョンアップが必要となります

今回は、重要なPHPのバージョンアップについて、その手順や注意点を解説します。

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PHPとは?

まず、PHPはどのようなサーバーで利用されているのか、そして多くのサイトで利用されているCMSのWordPressについて基礎的な部分についても解説します。

PHPとは

PHPとは、「WEB開発に使用され、動的にWebページを生成できるサーバーサイドのスクリプト言語です。
1996年に誕生した比較的新しい言語で、現在のさまざまなWebサイトやWebサービス、Webアプリで利用されていると同時に、仕様や文法が比較的簡単で習得しやすいということもあり、多くの現場で使われています。

Web市場調査会社Q-Successが発表したデータによると、2022年12月現在、PHPは最も人気のあるサーバーサイドのプログラミング言語として77.7%のシェアを獲得しています

Historical trends in the usage statistics of server-side programming languages for websites

PHPはWordPressでよく使われる

現在、世界中のWebサイトでCMSとしてWordPressが使われています。

CMSとは「Contents Management System :コンテンツ管理システム」の略でWebサイトのデザインや画像、投稿などを管理する仕組みです

Q-Successが調査したCMSの世界シェアに関する情報によると、2022年12月現在、すべてのWebサイトのうち、43.2%がWordPressを使っており、CMSを使ったサイトのうち60%以上がWordPressであるとされています。

2位のShopfyや3位のWixがいずれも一桁台であることから、ずば抜けて大きなシェアを持っていることがわかります。

Usage statistics of content management systems

このように圧倒的なシェアを持つWordPressは、PHPで書かれたプログラムです。

WordPressが動作するためには、PHPの導入が必須であり、当然ながらバージョンアップも必要となります

PHPのバージョンアップの必要性

なぜ、サーバーにインストールされたPHPのバージョンアップが必要なのでしょうか?

それには、大きく4つの目的があります。

    • 処理のパフォーマンスを向上させる
    • プログラムバグの修正などによるセキュリティの向上
    • 新しい機能の追加
    • 旧製品のサポート切れへの対応

WordPressを使う場合は、公式サイトで「PHP7.4以上を推奨」と書かれているので、それも踏まえてバージョンアップを行いましょう

WordPressで必要となるPHPのバージョンなどの要件は、公式サイトの以下ページにまとめられています。

PHPのバージョンアップ手順

PHPバージョンアップを行う場合は、どのように進めると良いのでしょうか。
ここではバージョンアップの種類と、具体的な進め方について見ていきましょう。

メジャーアップデートとマイナーアップデート

単にアップデートと言っても、PHPのバージョンアップには以下の2種類があります。

マイナーアップデートで大きな影響が出るケースは稀ですが、メジャーアップデートの場合は「動かない」など大きな影響が出るケースがあるので、しっかりとした事前検証と対策が必要となります。

メジャーアップデート

大幅な機能のアップデートやロジック・仕様の変更などを含むバージョンアップです。

PHPの場合、5系から7系へのアップデートなどがメジャーアップデートに該当します。

マイナーアップデート

不具合の修正や小規模な機能の追加などのアップデートです。

PHPの場合、7.4から7.5へのアップデートなどがマイナーアップデートに該当します。

アップデートの手順

2種類のアップデートについて理解できたところで、実際のアップデートの手順について確認しておきましょう。

    1. バックアップ:必要なデータや設定のバックアップを取得し、障害発生時に戻せるようにしておく
    2. テスト環境での確認(必要に応じて)
    3. PHPのバージョンアップ
    4. 依存性パッケージのアップデート:PHPのバージョンアップに伴いバージョンアップが必要なものをアップデート
    5. 動作確認:プロセスが正常に起動することの確認
    6. Webサイトが正常に利用できることの確認

PHPをアップデートする場合は、上記手順で行います。

特にメジャーアップデートを行う場合は、影響が大きく出て既存のサービスが動かなくなるなどの可能性もあるので、動作確認やサイトの利用確認はしっかりと行うようにしましょう。

WordPressでのPHPバージョンアップの手順

WordPressを使っている場合は、同じようにPHPのバージョンアップが避けて通れません。

WordPressのPHPをバージョンアップする場合は、以下のように進めます。

1.現状で使っているPHPのバージョンを確認する

WordPressの管理画面の「サイトヘルス」から確認できます。

ここで、古いと表示された場合には更新が必要となります。

2.レンタルサーバーで使えるPHPのバージョンを確認する

3.テスト環境で事前にバージョンアップして問題ないかを確認する

テスト環境はローカルPCでも作れるので、いきなり本番環境での更新を行わず、テスト環境で検証しておくことが大切です。

4.作業前のバックアップを取得する

障害があっても戻せるようにしておくことが重要です。

5.WordPress本体やテーマ、プラグインのアップデートを行う(利用できる場合のみ)

6.サーバーでPHPのバージョンを更新する

7.WordPressの動作確認を行う

WordPressを利用している場合にPHPを更新するケースでは、このような流れで進めていきます。

4. アップデートにおける注意点

最後に、PHPバージョンアップを行う際の注意点について確認しておきましょう。
どのような点に注意すればよいのでしょうか。

まず、特にメジャーアップデートを行う場合は、必ず「テスト環境でのテストと検証」を行なった上で、既存のプログラムなどが問題なく動くことを確認してください

その上で、バージョンアップを行う場合には、以下の点に注意が必要です。

    • WordPressなど関連する他のパッケージのアップデートが必要になる場合がある
    • 処理命令が変更されるなどでサイトのコードを変更する必要があるケースがある
    • WordPressのプラグインは動かないケースもある
      など

このように、バージョンアップでは単純に入れ替えるだけで作業終了とはならないケースもあるので事前に検証環境でのテストを行うなど、本番環境での運用に影響が出ないように注意しましょう。
ひとたび影響が出てしまうと、提供しているサービスが停止してしまうなど、大きな問題となります。

まとめ

さまざまなWebサイト、WebサービスやWebアプリで活用されているPHP。

サイトを運用する上でOSや各パッケージのアップデートが必要となるのと同じようにPHPもバージョンアップが必要になるケースがあります。

また、PHPで書かれたCMSであるWordPressを利用している場合も、PHPのバージョンアップは不可欠です。

今回解説したようにPHPのバージョンアップを行う目的には、大きく以下のようなものがあります。

    • セキュリティ対策
    • パフォーマンスの向上
    • 新しい機能の追加
    • 旧バージョンのサポート切れ

大きくバージョンが変わるメジャーバージョンアップの場合は、他の既存環境への影響やもともと動いていたプログラムが動かなくなるなどの問題が出る可能性も考えられるため、特に注意が必要です
実施計画の策定や、検証環境でのテストなどを行い、、不具合が出ないよう安全に行いましょう。

実際にPHPのバージョンアップを行う際には、当記事を参考にしてみてください。

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