リモートデスクトップサービス(RDS)とは。テレワークにも最適!

この記事の信頼性:本記事は、Windows Serverを20年以上提供している「Winserver」のマーケティングチームおよび技術チームが執筆しています。実際に企業ユーザーから寄せられた設定相談やサポート事例に基づき、初心者にもわかりやすく解説しています。最終更新日:2026年9月3日リモートデスクトップサービス(RDS)とは?仕組みや特徴を解説し、テレワークに最適な理由を紹介するWinserverコラムのアイキャッチ画像皆さんはリモートデスクトップサービスを使っていますか?

新型コロナウイルス感染症の拡大とともに、新しい働き方としてオフィスなどに出勤せずにテレワークやリモートワークで仕事をする流れが急速に拡大しました。

今や、テレワークが出来ない企業は就活生にも敬遠されるケースまであるそうです。

このテレワークリモートワークを実現するサービスの一つが、リモートデスクトップサービス(RDS)です。

今回は、リモートデスクトップサービスについて概要や使い方、注意点などを解説します。

対象読者:RDS導入やリモート運用を行う企業のシステム管理者

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リモートデスクトップサービス(RDS)とは

普通、パソコンは使う人の目の前に端末があり、それを操作します。

これに対して、リモートデスクトップサービス(RDS)とは、名前の通り、ネットワーク経由でリモート(遠隔)からコンピューターの画面を操作する仕組みです。

画面を遠隔から操作するにはいろいろな方法がありますが、例えばWindowsに付属しているリモートデスクトップ接続のように、クライアントツールを起動して、操作する対象のコンピューターに接続するのが一般的です。

リモートデスクトップサービスが注目される背景とは

リモートデスクトップサービスは、外出先や自宅など、オフィスの外から遠隔で画面操作が行える便利なサービスです。

そんなリモートデスクトップは、「オフィス外からリモートで接続して仕事をすることができる」「自宅からでも仕事ができる」などのメリットがあります。

また従来、サーバー管理などの仕事ではリモートで作業を行うことはよくありましたが、一般にも広く注目され、使われるようになってきたのには以下のような背景があります。

    • 少子高齢化による労働力人口の減少などから、より幅広く労働力を確保する必要が出てきた。
    • 子育て、介護などさまざまな働き方を求めるニーズが高まった。
    • IT技術の進歩とビジネスのスピード感が増したことで、出張先や外出先などでもオフィスと同じように仕事をする必要が出てきた。
    • 地震や水害など大規模な災害、感染症のパンデミックなどが発生した場合でも、自社ビジネスの継続を実現する必要が出てきた。
      など

リモートデスクトップサービスが世の中で広く使われるようになった一番の理由は、やはり2020年代に流行した新型コロナウイルス感染症の影響を小さくするためでしょう。

従来のようにオフィスに出社することが難しくなる中で、ビジネスを継続するために多くの企業がテレワークを導入しました。

そのほか、労働力人口の減少によるリソース確保の難しさを解決する方法としてもニーズが高まっていることが挙げられます。

リモートデスクトップサービス(RDS)を導入するメリット

リモートデスクトップサービスの導入を検討しているものの、「実際にどのようなメリットがあるのか細かく知りたい」という方は多いと思います。
リモートデスクトップを導入するメリットは、以下になります。

    • 育てや介護などライフステージに合わせた多様な働き方が実現できる
    • データ自体は接続先に置くことで、端末へのデータ保存を抑えられる
    • IT知識が限定されていても対応しやすい

このようにリモートデスクトップの導入は、リモートワークの実現以外にも様々なメリットがあります。
ここからは、それぞれのメリットを紹介します。

育てや介護などライフステージに合わせた多様な働き方が実現できる

リモートデスクトップサービスを利用すると、接続に必要な環境が整っていれば、自宅や外出先などから社内のPCやサーバーに接続して業務を行えます。
そのため子育てや介護などで勤務場所に制約がある場合でも、場所にとらわれない働き方を実現しやすい点がメリットです。

また端末側に業務環境を用意する必要がないため、会社で使用しているPCと同じ環境にリモートからアクセスできるので、テレワークや在宅勤務の環境を整えたい企業にも向いています。

データ自体は接続先に置くことで、端末へのデータ保存を抑えられる

リモートデスクトップでは、業務で使用するデータやアプリケーションを接続先のPCやサーバー側に置き、手元の端末から画面を操作します。そのため業務データを手元のPCやタブレットに保存する必要がなく、端末の紛失・盗難によるデータ流出のリスクを抑えやすくなります。

また利用するデータをサーバー側で管理できるため、複数の端末にデータをコピーして管理する必要もありません。社員がそれぞれの端末に重要なファイルを保存する運用と比べて、企業側でデータを管理しやすくなるでしょう。

IT知識が限定されていても対応しやすい

リモートデスクトップは接続先のPCやサーバーに用意された環境を、手元の端末から遠隔操作する仕組みです。接続後は普段使用しているPCと同じような感覚でアプリケーションを操作できるため、新しい業務システムを一から覚えるような負担を抑えられます

また業務で使用するアプリケーションやデータを接続先にまとめておけば、利用者ごとに端末へアプリケーションをインストールしたり、個別に環境を設定したりする手間も抑えられます。そのため、従業員のITスキルにばらつきがある企業でも、統一した業務環境を利用しやすくなるでしょう。

リモートデスクトップサービスのデメリット

リモートデスクトップサービスは、場所を問わず業務環境を利用できるなど、さまざまなメリットがあります。一方で、導入・利用する前に確認しておきたいデメリットもあります。

ここでは、リモートデスクトップサービスを利用する際に知っておきたいデメリットを紹介します。

  • 同時に利用できるユーザー数に上限がある 
  • セキュリティ対策をして情報漏えいなどのリスクを抑える必要がある 

それぞれのデメリットについて詳しく解説します。

同時に利用できるユーザー数に上限がある

リモートデスクトップサービスは、利用する環境やライセンスによって同時に接続できるユーザー数に上限があります。

そのためテレワークなどで多くの従業員が同じ時間帯に利用する場合は、必要な接続数をあらかじめ確認しておくことが大切です。利用人数に対して接続できる数が不足すると、他のユーザーが接続できなくなる可能性があります。

特に複数の従業員が日常的に利用する環境では、想定する利用人数や利用時間帯をもとに、必要な環境を用意しておきましょう。

セキュリティ対策をして情報漏えいなどのリスクを抑える必要がある

リモートデスクトップはネットワークを介して離れた場所からPCやサーバーへ接続するため、通信を安全に保つためのセキュリティ対策が必要です。

適切な対策を行わずに利用すると、不正アクセスや通信内容の盗聴などにつながる可能性があります。特にインターネット経由で社内のPCやサーバーへ接続する場合は、接続経路や認証方法などを適切に設定することが重要です。

安全に利用するためには、VPNやファイアウォール、多要素認証など、利用環境に応じたセキュリティ対策を検討しましょう。

VDI(仮想デスクトップ)とRDS(リモートデスクトップ)の違い

リモートワークやテレワークの環境を整える場合、VDIとRDSのどちらを利用するか迷うことがあります。どちらも離れた場所から業務環境へアクセスできますが、デスクトップ環境の提供方法や管理のしやすさ、導入時の負担などに違いがあります。

自社の利用人数や業務内容によって適した方法は異なるため、導入前にそれぞれの特徴を比較しておきましょう。

比較項目RDS(リモートデスクトップサービス)VDI(仮想デスクトップ)
デスクトップ環境サーバー上の環境を複数ユーザーで共有して利用するサーバー上の環境を複数ユーザーで共有して利用する
管理方法サーバー側でまとめて管理しやすいユーザーごとの環境を管理しやすい
コスト 構成によっては抑えやすい高くなりやすい
向いているケースサーバーの性能に応じて利用人数を調整するユーザーごとに異なるデスクトップ環境を用意したい
向いているケース
共通の業務環境を使いたい企業 個別のデスクトップ環境を使いたい企業

VDIとRDSの大きな違いは、デスクトップ環境を「ユーザーごとに用意するか」「複数ユーザーで共有するか」という点です。

RDSは複数のユーザーで同じサーバー環境を利用するため、共通の業務環境を使いたい企業に向いています。特に、次のような場合はRDSを検討するとよいでしょう。

  • 複数の従業員で同じ業務環境を利用したい
  • できるだけシンプルな構成で導入したい
  • 既存のサーバー環境を活用したい

一方ユーザーごとに異なるアプリケーションや設定を使いたい場合は、個別の仮想デスクトップを用意しやすいVDIが適しています。

このように、どちらを選ぶかは「共通の環境を使いたいか」「ユーザーごとに異なる環境が必要か」を基準に考えると分かりやすいでしょう。

リモートデスクトップサービス(RDS)を使うには

実際にリモートデスクトップサービスを使うには、どうすれば良いのでしょうか?

以下では、導入方法について解説していきます。

リモートデスクトップサービス導入に必要な準備:利用者側

リモートデスクトップサービスを利用するには、どのようなものが必要なのでしょうか。

単に相手のパソコンに接続するといったものでなく、リモートワークやテレワークを行うことまで視野に入れて考えてみましょう。

まずは以下の組み合わせが必要です。

    • 接続先のコンピューター、サーバー(のデスクトップ環境)
    • PCやタブレットなど、リモートで接続する端末

また、ネットワークのセキュリティ面を考えると、VPNの構築を検討する必要があります。

そのためにはVPNに対応したルーターや必要に応じて専用のソフトウェアなどの準備も必要となります。

リモートデスクトップサービス導入に必要な準備:サーバー側

RDSを活用したテレワーク環境を構築するためには、PCやタブレットから接続して利用するためのデスクトップ環境が必要となります。

これには、単にパソコンを遠隔から操作できるように接続を受け付ける方法と、サーバー上にデスクトップ環境を準備しておく方法の2つがあります。

安定性や利用のしやすさ等を考えるとサーバー上に環境を準備するのが良いでしょう。

したがって、後者の「サーバーを設置する方法」について、以降では解説していきます。

「サーバーを設置する方法」には、以下の2つの方法があります。

サーバー上に利用者ごとに独立した仮想の環境を用意する

こちらの方法は、ユーザーに合わせてカスタマイズ等が行えるだけでなく、他の利用者の影響を受けにくいです。

ただし、ユーザーごとに環境を準備するので、ハードウェアリソースが多めに必要であり、ユーザーごとの環境のOSライセンス等も必要となるため、コストが高くなります

リモートデスクトップサービスの概念図。1台のサーバー上で複数のユーザーセッションを同時に利用できる仕組みを示した図

*一台のサーバー内に利用者ごとの環境があるイメージ

サーバー上の仮想環境を複数ユーザーで共有する

こちらの方法は、ユーザーごとのカスタマイズは出来ず、他の利用者と共有するので影響を受けることがあります

ただし、ユーザーごとの独立した環境を設置するよりはコストが下げられます

リモートデスクトップサービスで利用されるサーバーのイメージ図。ユーザーがリモート接続する中央サーバーを示す

*一台のサーバー内に一つの環境があり、すべての利用者が共用するイメージ

 

サーバー上に接続環境を準備する場合は、この2つの方法から目的に合わせて選択することになります。

リモートデスクトップサービス導入に必要な準備:クライアント側

サーバーに設置された仮想環境に接続するためには、クライアントのPCやタブレットから接続するための以下のようなツールを使います。

    • リモートデスクトップ接続(Windowsに接続する場合)
      →Windowsの場合はOSに搭載されており、Macでもインストールができる。
    • VNC(Virtual Network Computing)
      →WindowsやMac、Linuxなどでも使える。
      など

リモートデスクトップサービスを使ってみよう

サーバー、クライアントの準備ができると後は使ってみるだけです。

実際に使う手順は以下の通りです。

      1. 端末で接続ツールを起動する
      2. 接続相手を設定して接続する
      3. 利用する ※実際の操作はローカルのパソコンと同じです。
      4. 利用終了したら切断する

このように、クライアント側の利用手順は非常に簡単です。

大手クラウドが提供するリモートデスクトップサービス

大手クラウドサービスでは、以下のようなリモートデスクトップサービスが提供されています。

中小企業など、サーバーを設置するのにハードルが高い場合にはこのようなサービスの利用もおすすめです。

    • AWS:Amazon WorkSpaces
    • GCP:Google WorkSpaces
    • Microsoft Azure:Azure Virtual Desktop

クラウドサービスとして提供されているため、ハードウェアなどを購入する必要がなく初期コストを安く抑えつつ手軽に導入できます。

また、クラウドサービスが提供するリモートデスクトップを利用する場合は、サーバー等の機器の運用や保守も自社で行う必要がないので、専門的な技術がない、担当者が確保できないといった課題にも解決策となります。

リモートデスクトップを利用する際の注意点

リモートデスクトップは、手軽に使えて、外出先や在宅などからでも自由に社内にアクセスして仕事ができる便利なツールですが、セキュリティ対策には注意が必要です

    • VPNなどのネットワークを使い、他人から盗聴されないようにする
    • 接続IDなどを厳重に管理し、流出しないようにする
    • 外出先などで利用する場合は、覗き見対策などをしっかりとしておく

他にも、端末の認証にスマホなども関連付けさせる2段階認証を行うことや、接続ごとにパスワードを発行するワンタイムパスワードなどの利用も効果的です

VPNについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

まとめ

テレワークは、新型コロナウイルスの感染拡大の中、急速に注目と導入が広がりました。

多様な働き方を求める時代のニーズにもよくマッチしています。

このテレワークを行うための重要なツールの一つにリモートデスクトップサービスがあります。

もっとも一般的なリモートデスクトップサービスの方法は、サーバー上に仮想環境を設置し、PCから接続するものです

利用者は接続ツールを使うだけで、簡単に活用することができます。

テレワークやリモートワークなど、今後もリモートデスクトップサービスを使った仕事のやり方は、間違いなく拡大していくことでしょう。

ぜひ、これを機会に利用を始めてみませんか。

※この記事は2025年11月時点の情報に基づいて執筆されています。掲載内容は将来的に変更される可能性があります。
※本記事の情報は、各ソフトウェアの公式サイトおよび開発元のドキュメントに基づいて作成しています。
最終更新日:2026年9月3日

この記事の執筆者について:
本記事は、Windows専門レンタルサーバーを20年以上提供する「Winserver(株式会社アシストアップ)」が運営する公式コラムです。
当社はMicrosoft SPLAパートナーとして、法人・個人を問わず多数の顧客に対し、Windows Server環境の導入・運用支援を行ってまいりました。
執筆・構成は、技術サポートとマーケティングチームが共同で担当。実際に社内導入やお客様からのフィードバックに基づいた情報をもとに執筆しています。

 

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