FQDNとは?ドメイン名やIPアドレスとの違い・確認方法をわかりやすく解説!

FQDNとは?ホスト名やドメイン名との違いを解説したWinserverコラムのタイトル画像

FQDNは、インターネット上のサーバー等に接続する際、リソースを正確に識別するために使用される名前で、ネットワーク通信において欠かせない役割を果たします。
本記事では、FQDNについてよく混同されやすい「ドメイン名」や「ホスト名」との違いを整理して解説し、さらにIPアドレスとの関係や名前解決、コマンドによる確認方法なども紹介していきます。

対象:ネットワークやサーバー管理に関わる技術者の方

\ 2週間無料でお試しできます!/
バナー・はじめてのホームページも、かんたん・安心!
・コストを抑えて、信頼のサーバー環境を
・他社からの移転、ドメイン持込も大歓迎!
共用サーバーを無料で試す 

 

FQDNとは

概要

FQDNとは「Fully Qualified Domain Name」の略で、日本語では「完全修飾ドメイン名」と訳されます。
「修飾」という言葉が分かりづらいですが、「何も省略されていない完全なドメイン名」という認識でよいでしょう。

インターネット上のホスト(サーバーやコンピュータ)を正確に指定し、一意に識別できるドメイン名のことを指します。
トップレベルドメイン(TLD)からその下位のドメイン、ホスト名までをすべて含み、DNS(Domain Name System)での名前解決において重要な役割を果たします。

ドメイン名とホスト名の違い

ドメイン名は、インターネット上における「住所」に相当します。
ホスト名は、インターネット上にあるコンピュータやサーバーなどの個々の機器を指します。

Active Directoryでの例
・ホスト名:computer1
・ドメイン名:mycompany.co.jp
・FQDN:computer1.mycompany.co.jp

例として、このページを表示している「Winserver」のURLを見てみましょう。

www.winserver.ne.jp
www:ホスト名
winserver.ne.jp :ドメイン名

ドメインは階層に分かれていて、この場合内訳は以下の通りです。

jp: トップレベルドメイン(TLD)
ne: セカンドレベルドメイン(SLD)
winserver: サードレベルドメイン(独自ドメイン)

このように、ホスト名とすべての階層のドメイン名を含んだ「www.winserver.ne.jp」という文字列がFQDNになります。

住所で例えると「jp(日本)のneエリアにあるwinserverという場所に住むwwwさん」というイメージになります。
FQDNはホスト名(www)を含む完全なドメイン名であり、一意に識別できます。

Active Directoyによるドメインネットワークにおいても、考え方は同じです。
例:
・ホスト名:computer1
・ドメイン名:mycompany.co.jp
・FQDN : computer1.mycompany.co.jp

ドメイン名、ホスト名、FQDNの違いをまとめると以下の表のようになります。

項目説明
ドメイン名インターネット上の住所winserver.ne.jpなど
ホスト名ネットワーク内のサーバー名www
mail
computer1 など
FQDNホスト名+すべてのレベルのドメイン名www.winserver.ne.jpなど

\ 2週間無料でお試しできます! /
共用サーバーを使ってみる

wwwとその省略について

Webサイトを表示するWebサーバーのホスト名として「www」が使われるのは決まりではなく、あくまでも慣例です。
必ずしも「www」である必要はなく、別の文字列でも問題ありません。
また、WebサイトのURLにおいては、「www」は省略が可能です。
「www」をつけるメリットとしては直感的にWebサイトと分かる視認性が確保される点、省略するメリットとしてはURLが短くなり、入力や記憶が簡単になる点などがあげられます。

FQDNとIPアドレスの関係

IPアドレス

IPアドレスもFQDNと同じく、インターネット上のホスト(コンピューターやサーバー)を識別するものになります。
インターネット上のコンピュータ同士の通信には、このIPアドレスが使われています。

IPアドレス(IPv4) とは、ピリオド(.)によって区切られた4つの数字で構成される数値列です。

例えば「www.winserver.ne.jp」のIPアドレスは、
203.137.1.214
となります。

これは32ビットの数値を8ビットずつ区切り、それぞれを10進数で表記したものです。
※この他に、16進数で表記される新しい規格の「IPv6」 もあります。

パソコンからWebサーバーへアクセスする時も、実際にはこのIPアドレスを使って接続先のサーバーを特定して通信を行っています。
しかし、IPアドレスは単なる数字の並びであるため、人間にとっては分かりづらいという欠点があります。

例えば「203.137.1.214」という数字を見ただけで「winserverのホームページだ」と気付く人はほとんどいません。
対してドメイン名やホスト名の場合は「www.winserver.ne.jp」と書いてあるので、ひと目で分かります。
これが両者の違いで、IPアドレスだと人間が見ただけでは予測がつかず、FQDNの方が分かりやすいのです。

とはいえ、コンピューターはFQDNそのものを理解することはできないため、FQDNからIPアドレスに変換する必要があります
この時活躍するのがDNS(Domain Name System)です。

※IPアドレスについて、詳しくは以下の記事をご覧ください。

\ 2週間無料でお試しできます! /
共用サーバーを使ってみる

DNSと名前解決

DNS は、FQDNをIPアドレスを相互に変換してアクセスできるようにする仕組みです。
FQDNとIPアドレスは、DNSによって結びつけられ、「名前解決」と呼ばれるプロセスを通じて変換されます。
仕組みを簡単に説明すると、「DNSサーバー」という、FQDNとIPアドレスの紐付けを管理しているサーバーが存在します。
ユーザーがWebサイトにアクセスしようとする際、このサーバーに対して「このFQDNのIPアドレスは何ですか?」と問い合わせることで、目的のWebサーバーにアクセスできるようになります。

FQDN・IPアドレス・DNSの関係まとめ

項目役割特徴
FQDNネットワーク上で特定のコンピューターやデバイスを示す人間が理解しやすい文字列形式の名称
IPアドレスットワーク上で特定のコンピューターやデバイスを示すコンピュータが理解・通信に使用する数値

※DNSについて詳しくは以下の記事をご覧ください。

Windowsからの確認方法とコマンド

Windows 11でFQDNに関する情報を確認するためのツールやコマンドを紹介します。

自分のFQDNを確認する方法

・システムのバージョン情報から確認する
ドメインに参加しているWindowsマシンの場合、以下の手順でFQDNを確認できます。
[設定]>[システム]>[バージョン情報]をクリックすると「完全なデバイス名」という項目があり、そこにFQDNが表示されます。

・net config workstationコマンドを使用する
「net config 」コマンドはWindowsシステムのネットワーク設定情報を表示するためのコマンドです。
コマンドプロンプトを開き、「net config workstation」と入力すると、コンピュータ名やドメイン名などの情報が一覧表示されます。
その中の「フル コンピューター名」という項目が、FQDNに相当します。

インターネット上のFQDNを調べる方法

・nslookupコマンドを使用する
nslookupコマンドは、DNSサーバーに名前解決の問合せして、FQDNとIPアドレスの関係を表示できるコマンドです。
FQDNと紐付けられたIPアドレスを調べること(正引き)ができるほか、IPアドレスからFQDNを調べる(逆引き)といった操作も可能です。

例:
「nslookup www.winserver.ne.jp」
と入力すると、以下のような結果が返ってきます。
「権限のない回答:
名前: www.winserver.ne.jp
Address: 203.137.1.214」
このようにして、FQDNと対応するIPアドレスを確認できます。

※詳しくは以下の記事もご覧ください。

\ 2週間無料でお試しできます! /
共用サーバーを使ってみる

LinuxでのFQDN確認コマンド

自分のFQDNを表示させる

・hostname -fコマンドを使用する
ホスト名を表示・設定できるhostnameコマンドのオプションに-fを付けることによって、現在のFQDNを表示させることが可能です。
※ただし、こちらのコマンドを使うときには注意が必要です。
うっかりハイフンを付け忘れてしまうと、ホスト名をfという名前に変更してしまうことになりますので、誤入力に気をつけましょう。

・uname -nコマンドを使用する
hostnameのほかにunameというコマンドも使えます。
unameはOSやハードウェアに関する情報を出力するツールですが、-nオプションを指定すると、ホスト名(FQDN)が確認できます。

インターネット上のFQDNを調べる

・digコマンドを使用する
nslookupと同じようにIPアドレスとドメイン名の関係や、DNSレコードの確認などが行えるコマンドdigになります。
DNSパッケージであるBINDに付属していますので、適宜インストールすることで使えるようになります。
Linux系OSでもnslookupが使えますが、digの方が高機能のためdigコマンドの利用をお勧めします。

hostsファイルの活用

hostsファイルとは

FQDNとIPアドレスを紐づけるのは通常はDNSサーバーの役割だと説明しましたが、実は各クライアントコンピュータ内にも、同じく名前解決を行えるファイルがあります。
それがhostsファイルです。

このファイルでは、各行にIPアドレスとFQDNをペアで記載することによって紐づけることができ、DNSを経由せずに任意の名前解決を行うことができます。
そのhostsファイルを持つローカルからのアクセスのみ通用しますが、DNSより優先して適用されるのが特徴です。
OSがネットワーク上のFQDNをIPアドレスに変換する際、最初にhostsファイルを参照し、そこに該当する記載がなかったらDNSサーバーに問合せを行います。

\ 2週間無料でお試しできます! /
共用サーバーを使ってみる

hostsファイルの場所

hostsファイルですが、通常は以下のディレクトリに配置されています。

OSパス
WindowsC:\WINDOWS\system32\drivers\etc\
Mac OS/private/etc/
Linux/etc/

hostsファイルの編集には管理者権限が必要となります。
Windowsならメモ帳、Mac OSやLinuxではviエディタで開くとよいでしょう。

記述ルールは単純で、IPアドレス+半角スペース+FQDN名の形で書きます。
一行につき1つのペアの紐づけができます。

記載例:
203.137.1.214 www.winserver.ne.jp

hostsファイルの活用

通常のWebサイト閲覧やサーバーアクセスであればDNSを使いますが、以下のようなケースではhostsファイルが役立ちます。

・サーバー切り替え前の事前確認
たとえばWebサイトを運用していて、別のサーバーに切り替えを予定していたり、別のサーバーでメンテナンスサイトを構築していたりする場合です。
担当者が自端末のhostファイルを書き換えることによって、現行サイトを公開したままで、担当者だけが違うIPアドレスのサーバーで動作をチェックすることができます。

・特定のWebサイトを閲覧できなくする(ペアレンタルコントロール)
hostsファイルを編集し、アクセスさせたくないWebページのFQDNを127.0.0.1 (自分自身の端末を意味するアドレス)に設定することで、その端末からそのWebページにアクセスできなくなります。

まとめ

FQDNホスト名と全ての階層のドメイン名を含み、インターネット上のリソースを識別するための名前です。
そのFQDNは、DNSによってIPアドレスと紐づけられ、人間にとって分かりやすいWebアクセスを可能にしています
さらに、hostsファイルを活用することで、DNSを介さずにより柔軟な名前解決やアクセス制御が可能になります。
ネットワークやサーバー運用に携わる際には、ぜひ仕組みを理解し、適切に活用しましょう。管理の幅がより広がるでしょう。

Webサイトやブログを始めるならWinserver!

Winserverは、国内で20年以上の提供実績がある、Windows Server専門のホスティングサービスです。

Microsoft認定のホスティングパートナーで、シルバークラウドプラットフォームコンピテンシーを取得しております。

サーバー稼働率も99.99%と、安心感と安定性を求める方に最適です。

法人・個人問わずに利用者が増えており、今もっとも注目すべきおすすめのホスティングサービスです。

自由な構築と安定した運用が可能なVPS!

Windows VPSは、Webサーバーの構築など、サーバーを管理目的で使用される方におすすめです。

管理者権限があり、サーバー内部の構成を自由に変更することができ、他のユーザーの影響を受けない安定した運用が可能です。

全プランSSD搭載・メモリ完全保証で快適にご利用いただけます。

稼働率も99.99%を誇るため、ビジネスに最適です。

月額440円~!手軽に利用できる共用サーバー!

Winserver共用サーバーは、手軽にWebサイトブログを始めたい方におすすめです。

ホームページの公開やメールアドレスの作成などのサーバーの設定から、サーバーの保守管理やメンテナンス等を全てWinserverが対応いたします

また、WordPressやEC-CUBEなど、人気のCMSをコントロールパネル上から簡単にインストールすることできます。

共用サーバー専門的な知識が不要で、初心者の方も手軽に利用することができます

2週間無料トライアルも行っているため、まずはお気軽にお試しください。

Winserverはサポートも充実!

Winserverでは、お客様一人ひとりにあわせて最適なサービスプランをご提案いたします。

電話やメールによるサポートが充実しており、VPSやクラウドを初めてご利用の方の疑問にも専門のスタッフが丁寧にお答えします

相見積もりも歓迎です。

「サーバーを使ってみたいけど、最適なプランがわからない…」

プランの選択にお困りの際は、ぜひ一度メールやお電話にてお気軽にご相談ください。

 お問い合わせフォーム

お電話でのお問い合わせ:0120‐951‐168
           【 平日 】9:00~12:00 / 13:00~17:00

 

 

共用サーバー紹介資料

共用サーバー紹介資料

ホームページやブログを公開するために最適な共用サーバーの概要、特徴、料金プランをまとめた資料です。
「WordPress専用プラン」についても紹介しています。

共用サーバー紹介資料

共用サーバー紹介資料

ホームページやブログを公開するために最適な共用サーバーの概要、特徴、料金プランをまとめた資料です。
「WordPress専用プラン」についても紹介しています。

資料をダウンロードする

"VPS for 会計ソフト"

・コスパ◎ 会計ソフトが特別価格!
・テレワーク◎ 自宅から共同作業できる!

▶ プランを見る

関連記事

サーバーの基礎知識

TOP
CLOSE