バックアップは、情報システムや情報機器を扱う上で欠かせないものであり、大切な情報を守るために非常に重要なものです。
クラウド時代で、インターネットを介して利用されるクラウドサービスの活用が急速に広がる中でクラウドサービスのバックアップ「クラウドバックアップ」が脚光を浴びています。
クラウドバックアップは、簡単な操作でバックアップが取れ、コストも比較的安く利用できる上、災害対策にも効果的で、おすすめのサービスです。
今回は、情報の保管や適切な利用に欠かせないクラウドバックアップについて、基本的な内容からサービスの選び方、活用方法について解説します。
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目次
クラウドバックアップの基本
便利で安全に使えるクラウドバックアップについて、どのようなものか解説します。
クラウドバックアップとは?
クラウドバックアップとは、さまざまな情報やデータをインターネットなどのネットワークを介したオンライン上のクラウドサーバーに保存してバックアップを行うものです。
従来型のバックアップ手法では、外部のハードディスクやテープなどにデータを保管するというのが一般的でしたが、クラウドバックアップでは、そのデータをクラウド上のサーバーやストレージサービスにアップロードし、インターネット経由でアクセスできるようにしています。
クラウドバックアップのメリット
オンライン上のクラウドサーバーやストレージに情報をバックアップするクラウドバックアップの手法には以下のようないくつかの利点があります。
- 場所を問わずデータにアクセスして利用できる。
- クラウド上にデータが保管されることで、災害等におけるデータの安全性が向上する。
- 自動化が進んでおり、データをスケジュールに基づいて定期バックアップを行えるため、運用が簡素化される。
- 初期費用やメンテナンス費用がかからず、利用料のみなので、安く利用できるケースが多い。
こうしたことから、コストや手間を削減しつつ従来の手法と比較して、より柔軟かつ安全なデータ管理が可能となっています。
クラウドバックアップと従来のバックアップ
バックアップは、クラウドサービスが誕生する以前から行われていました。
こうした従来からのバックアップとクラウドバックアップには、どのような違いがあるのでしょうか。
オンプレミスのバックアップとは
オンプレミスのバックアップとは、自社内にバックアップ装置を設置し、データを自己管理するものです。
データのセキュリティやアクセス権限を細かく設定し、独自のバックアップポリシーを適用することができます。
しかしながら、災害時にデータを消失するリスクや、ハードウェア等の導入や管理のコストやリソースの必要性、データ利用の柔軟性の低下など課題もあります。
クラウドとオンプレミスのバックアップの違い
クラウドバックアップ | オンプレミスバックアップ | |
---|---|---|
データの保存場所 | インターネットを介した外部のクラウドサーバー | 組織やユーザー自身のローカルな環境 |
管理とコントロール | サービスプロバイダーが提供するクラウド環境でデータが管理される | 組織やユーザーが直接管理・コントロールできる |
コスト | サービスの利用に応じた従量課金制が一般的 | ハードウェアやソフトウェアの導入・維持管理には初期コストがかかるが、利用量に応じた追加料金はない |
セキュリティ | クラウドサービスプロバイダーがセキュリティを提供 | 組織が直接セキュリティを管理 |
クラウドバックアップは、データを外部のリモートサーバーに保存するため、データを失う可能性が低く、災害復旧に役立ちます。
また、データを自動的にバックアップするため、手動でバックアップする必要がありません。
一方、オンプレミスバックアップは、データをローカル環境に保存するため、データを失う可能性が高く、災害復旧に役立ちません。
また、手動でバックアップする必要があります。
しかし、セキュリティや特定の規制への適合性が重視される場合にはオンプレミスが適する場合があります。
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クラウドバックアップサービスの紹介
実際にクラウドバックアップにはどのようなサービスがあるのか、おすすめサービスについて紹介します。
おすすめのクラウドバックアップサービス
サービス | おすすめユーザー |
---|---|
Google Drive | Googleアカウントを持っている方 |
Dropbox | 個人事業主やフリーランス |
Microsoft OneDrive | Windowsユーザー |
Amazon S3 | AWSユーザー |
iCloud | iPhoneやiPadユーザー |
これらはそれぞれ特徴があり、向いている分野などもあるので、実際に使う場合には、そのあたりを考慮して選択しましょう。
クラウドバックアップサービスはどう使う?
主要なクラウドバックアップサービスを紹介しましたが、これらのサービスは実際にはどうすれば使えるのでしょうか。
クラウドバックアップサービスを使う場合には、以下のような手順で行います。
- どのサービスにするかを決める
- サービスでのアカウントの作成と基本設定の実施
- データのアップロード
- バックアップスケジュールの設定
- セキュリティ設定
- データ復元テスト *定期的に行う
これらに加えて、異常が発生した際の通知や監視の設定、ストレージに置かれるデータの分類、アクセス権の設定など様々なことをやっておく必要があります。
また、データの損失や破壊などを想定し、定期的にリストアなどをテストして、実際にバックアップしたデータが使えることを確認しておくことも大切です。
クラウドバックアップサービスを選ぶポイントや注意点は?
おすすめサービス以外にも、クラウドサービスはさまざまなものが提供されています。
こうした多くのクラウドサービスから目的に合ったものを選択するには、どのようにすればよいのでしょうか。
クラウドバックアップサービスを選ぶポイント
クラウドバックアップサービスを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを考慮することが必要です。
以下は、適切なクラウドバックアップサービスを選ぶ際のポイントです。
- データセキュリティとプライバシーのレベル:
サービスプロバイダーが提供するセキュリティ対策や暗号化のレベルを確認。 - 利用可能なストレージ容量と料金体系:
自分のデータ量に合った適切なプランがあるか、将来的な拡張にも対応できるか。 - データの可用性と復旧時間:
データの復旧時間が短く、柔軟な復元オプションがあるかどうか。 - クラウドサービスの信頼性と実績:
サービスプロバイダーの信頼性や実績を確認する。 - セットアップの簡易性と使いやすさ:
セットアップが容易で、直感的に使用できるかどうか。 - カスタマーサポートの内容と体制:
カスタマーサポートが適切であり、必要なサポートが得られるか。 - データの圧縮機能と転送速度:
大容量のデータを迅速かつ効果的に転送できるか。 - 法的コンプライアンスの状況:
サービスプロバイダーが適切な法的コンプライアンス、規制や業界基準を満たしているか。
- データセキュリティとプライバシーのレベル:
クラウドバックアップサービスを選択する場合は、こうした観点で選択していくことが大切です。
利用時の注意点とは
実際にクラウドバックアップサービスの利用を開始し、使い始めるにあたっては、以下の点に注意することが必要です。
- 適切なセキュリティ対策を講じること:
強力なパスワードの使用や、可能であれば二要素認証(2FA)の有効化 - データやデータの送受信を暗号化し、読めなくする:
特に機密性の高いデータにはエンドツーエンドの暗号化を実施 - 定期的にリストア可能かチェックする:復元テストの実施
- 適切なバックアップポリシーの策定
- 不要なデータの削除によるバックアップ総量の減少
- クラウドバックアップ事業者との契約内容の確認
- 適切なセキュリティ対策を講じること:
このような点に注意してクラウドバックアップサービスを活用してください。
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クラウドバックアップとセキュリティ
クラウドバックアップは、従来のバックアップとは異なりインターネットを介して実施されているため、セキュリティ対策がより重要です。
ここでは、クラウドバックアップ利用時に行うべきセキュリティ対策について解説します。
以下はクラウドバックアップにおける一般的なセキュリティ対策のアプローチです。
- データ送受信の暗号化の実施:
データをアップロードおよびダウンロードする際には、SSL/TLSなどを活用して送受信の暗号化を行う。
- データ送受信の暗号化の実施:
- アクセス制御と認証:
二要素認証(2FA)や多要素認証(MFA)を導入して、不正アクセスを防ぐ。アクセス制限を行い、権限を持つ者だけが情報にアクセスできるようにする。
- アクセス制御と認証:
- データの冗長性の確保:
複数の地理的に分散したデータセンターにデータを保存することで、災害発生時にもデータの利用が継続できるようにする。
- データの冗長性の確保:
- セキュリティポリシーの遵守:
クラウドプロバイダーが提供するセキュリティポリシーや規定に従って、適切なセキュリティ対策を実施する。
- セキュリティポリシーの遵守:
- 定期的なセキュリティ評価とソフトウェアの更新:
システムやソフトウェアの脆弱性に対処するために、定期的なセキュリティ評価と更新を実施するとともに最新のセキュリティパッチを適用する。
- 定期的なセキュリティ評価とソフトウェアの更新:
クラウドバックアップを活用する上では、こうした方針でのセキュリティ対策を行うことが重要です。
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まとめ
情報システムにおいてバックアップを適切に行い、データ管理をしておくことは極めて重要です。
障害の発生や災害時にもバックアップされたデータがあることで、情報システムをもとある形に戻すことが可能となります。
クラウドバックアップは、オンライン上のクラウドストレージなどにデータを保管する手法で、地理的な制約がないことや、災害時のこれまで以上のデータ保全の実現など多くのメリットがあります。
最新の技術とサービスの進化により、クラウドバックアップはますます使いやすく、信頼性が高まっています。
本記事を参考に、ご自身の目的に合わせて最適なサービスを選択し、適切に運用してください。
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