ゼロトラストが創る次世代の働き方とは。
概念や従来のセキュリティとの違いを解説!

ゼロトラスト」という言葉をよく耳にするようになりました。

増加するセキュリティの脅威に対して、企業は新たな戦略と、より効果的に結果を出すことが求められています。

こうした中で情報資産を保護する手段として「ゼロトラスト」と呼ばれるアプローチが注目を集めています。

社外社内問わず、すべてのアクセスから確実に情報を守るゼロトラストのアプローチは、インターネットの利用AIやIoTなどさまざまな技術の進展など、デジタル変革の時代に即した考え方です。

今回は、セキュリティの未来に向けた新しいアプローチであるゼロトラストについて見ていきましょう。

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ゼロトラストとは。

まずは、ゼロトラストの基本的な内容について見ていきましょう。

ゼロトラストとは

まずゼロトラストとは、言葉の通り「全ての信頼(Trust)をゼロ(Zero)にリセットする」というものです。

もう少し噛み砕いて説明すると、「社内や社外のネットワークに対して、境界を設けずに、全てのアクセスの安全性を検証し、情報資産を守る」というものです。

こうした考え方に立ってセキュリティ対策を行うことをゼロトラストセキュリティと呼んでいます。

ゼロトラストと従来の考え方の違い

ゼロトラストが境界を設けずにすべてのアクセスを検証する、といった考え方であるのに対して、従来のセキュリティ対策は全く違う考え方を持っていました。

<ゼロトラスト>
   社内外問わず全てのアクセスを検証、コントロールし、情報を守る。

<従来の考え方>
   アクセスを社内と社外で分け、社外から社内を守るという考え方に立った対策。

このように、従来のセキュリティ対策が、いわゆるネットワークによって社内と社外の間に境界」を作り別々の対策をしていたのに対して、ゼロトラストではすべて同じ考え方で対策をしているという点が大きな違いとなっています。

アイデンティティとIAM

ゼロトラストセキュリティモデルで重要な要素となっているものにアイデンティティ」と「IAMがあります。

アイデンティティとIAMとは

アイデンティティとIAM(Identity and Access Management)は、セキュリティとアクセス管理において非常に重要な概念です。

  • アイデンティティ個人を識別する情報(例:クラウドアカウント)。
  • IAMアイデンティティを管理し、適切なアクセスを保証するプロセス。

IAMの目的は、適切なユーザーが適切なリソースに適切な方法でアクセスできるようにすることです。

これにより、セキュリティが向上し、機密性やデータの完全性が保護されます。

IAMによるセキュリティの向上

IAMは、アイデンティティに基づいてアクセス権の管理を行うセキュリティプロセスであり、以下のようなことを実現しています。

      • 正しいユーザーアイデンティティの確認となりすましなどの防止
      • 必要十分なアクセス権を提供する最小権限の原則の実現
      • アクセスの可視化と監査によるインシデントの迅速な検知と対応を可能にする
      • 多要素認証への対応によるセキュリティ強化
      • 失効したアクセス権の即時削除
      • シングルサインオン(SSO)による運用

など

IAMは、これらの要素を組み合わせて組織全体のセキュリティを強化するとともに、ゼロトラストの考え方に基づいたインフラ基盤の提供も実現しています。

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ゼロトラストとマイクロセグメンテーションの戦略

ゼロトラストの中核を構成する要素の一つとして、「マイクロセグメンテーション」と呼ばれるものがあります。

マイクロセグメンテーションとは、どのような考え方で、どのようにゼロトラストに関わっているのでしょうか。

マイクロセグメンテーションとは

マイクロセグメンテーションは、ネットワークを細かく区切り、各セグメントに特定のポリシーを適用して制御する方法です。

これにより、セキュリティを強化し、リスクを最小限に抑えます。

主な特徴としては、以下のようなものです。

      • ネットワークをセグメント化し、分離、攻撃の影響を制限する
      • アプリケーションごとにネットワークを設定する
      • ゼロトラストの原則によるアクセス許可、認証モデルを採用
      • トラフィックの可視化と環境変化への高い適応性

従来のネットワークセキュリティモデルでは、ネットワーク全体に同じセキュリティルールが適用されていましたが、マイクロセグメンテーションではより細かいセキュリティ制御が可能で、高いセキュリティを実現しています。

ゼロトラストとマイクロセグメンテーションの統合

マイクロセグメンテーションとゼロトラストを組み合わせることで期待できる効果について見ていきます。

      • 攻撃範囲の制限を行えるので、影響範囲を抑えられる
      • アプリケーションごとにセキュリティポリシーを柔軟に設定できる
      • 通信の可視化の向上や、認証の強化で異常を検知しやすくなる
      • 統合的なセキュリティポリシーによる一元管理が可能となる

細分化されたマイクロセグメンテーションを設けることによって、一部の範囲だけの攻撃に抑えることが可能となります。

また最近、一般的となっているUTM(統合型脅威監視)と同じく、統一的に全て管理をすることができます。それにより運用効率が上がるとともに迅速な異常検知や対応が可能です。

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ゼロトラストとデバイスセキュリティ

現代では、スマートフォンやタブレットなどを含めてさまざまなデバイスがビジネスの現場でも活用されています。

従来のセキュリティでは、こうしたデバイスに対しては、個別に「信頼する」としてセキュリティ対策が進められていました。

しかし、ゼロトラストでは、すべて信用せず、デバイスが認証されるまでアクセスを許可しません。

これにより、以下のようなセキュリティ対策が重視されます。

セキュリティ対策具体的な行動や方針
デバイスの認証と認可ネットワークへのアクセスは、事前に承認されたデバイスに限定される
エンドポイント保護デバイスを保護し、監視を行い、常に最新のセキュリティパッチを適用
デバイスのリアルタイムの監視と管理異常があればすぐに検出し、迅速に対処

ゼロトラストとデバイスセキュリティの統合は、組織がセキュリティの脅威に迅速に対応し、柔軟かつ安全なデジタル環境を構築するために不可欠です。

ゼロトラスト導入のメリットと課題

実際にゼロトラストを導入するとどんなメリットがあるのでしょうか。

そして導入に際しての課題や注意点は何でしょうか。

ゼロトラスト導入のメリット

ゼロトラストは、企業により強固なセキュリティを提供するものです。

導入することで、主に以下の4つのメリットがあります。

      • 通信やアクセスに認証を必要とし、従来型と比較してセキュリティが向上
      • どこからでもセキュアな通信でアクセスが可能となる柔軟性や可搬性の向上
      • セキュリティイベントの追跡や分析が容易になることによる、透明性の向上
      • 機密データへのアクセス制御や監査機能によるコンプライアンス要件遵守の強化

このように、ゼロトラストでは現代のセキュリティ課題を踏まえたメリットがあり、企業のデジタル環境をより安全かつ効果的に保護するための有力な手段となっています。

導入における課題

さまざまなメリットのあるゼロトラストの導入ですが、以下のような課題もあります。

      • すべての通信やアクセスに認証が必要となるため、運用が複雑になる
      • 既存のインフラシステムとの統合や連携の検討が必要
      • 認証などが利用者にとって煩雑に感じられるケースがあり、ユーザーエクスペリエンスの低下を招く
      • 導入や教育などにコストがかかる

ゼロトラストの導入にあたって、こうした課題をどのように解決していくかを明確にして進めていくことが大切です。

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ゼロトラストがもたらすDX時代の新しい働き方

ゼロトラストは、従来のセキュリティに対するアプローチとは根本的に異なる考え方です。

そして、同じタイミングで働き方や社会の価値観も大きく変わってきています。

最後に、これら社会や働き方の変化とゼロトラストが果たしてきた役割について見ていきましょう。

ゼロトラストが実現する変革

ゼロトラストでは、新しい働き方や価値観をサポートする以下のようなセキュリティに関するアプローチが実現されます。

    • 場所やデバイスを選ばずに、セキュアなリモートアクセスを実現
    • セキュリティを強化しつつも柔軟で動的なアクセス制御の実現
    • さまざまな場所に分散したチーム間のコラボレーション手段の提供
    • セキュアでありながら使いやすいユーザーエクスペリエンスの提供
    • デバイスに依らないセキュアアクセスの実現
    • 高いレベルのデータセキュリティの実現

これらは、従来のセキュリティ対策から、ゼロトラストを実現することによって、より高いレベルで実現できるものばかりです。

ゼロトラストがもたらす新しい働き方と暮らし

ゼロトラストによって、新しい時代に合わせたさまざまなことが実現できることを解説しました。

これによって実現できる働き方には、以下のようなものがあります。

    • リモートワークの普及とワークライフバランスの改善
    • セキュアなモバイルワークの拡大
    • 分散したチームによる新たなコラボレーション
    • 多様な働き方の拡大

など

このように、ゼロトラストによって、決まった時間にオフィスに出社して働くといった従来の考え方から、多様な働き方が実現された社会へと転換されていきます。

まとめ

ゼロトラストは、従来の社内外など区別をしてセキュリティ対策を適用していたアプローチとは全く違う考え方で、「すべてを区別せず対策する」といったものです。

ゼロトラストでは、セキュアなリモートアクセス、柔軟で動的なアクセス制御、新しいコラボレーション手段、セキュリティとエクスペリエンスの両立、デバイス非依存のセキュアアクセス、データセキュリティの確保、そしてセキュリティへの自己責任意識の向上など、さまざまなメリットのある考え方です。

テレワークを活用した新しい働き方やDXの推進など、社会に大きな変革が起きています。

ゼロトラストセキュリティモデルは、これらの変化に柔軟かつ確実に適応できるものです。これからのセキュリティ対策は、ゼロトラストを基本にして、進んでいくことは間違いないでしょう。

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