オンプレミスとは。クラウドとの違いやメリット・デメリットを解説

オンプレミスとは、自社内に物理サーバーを設置し、システム運用を行う方法です

近年利用が増えている、インターネットを介してサービス利用を行う形態である「クラウド」とよく比較されます。

最近では仮想技術などが一般的になっていますが、オンプレミスは、従来型の方法として幅広く利用されてきました。

今回は、サーバーの利用・設置形態の一つであるオンプレミスについて、クラウドとの違いやメリットやデメリット、将来性について幅広く解説します。

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オンプレミスとは

オンプレミスはサーバーの設置形態の一つです。

まず、サーバーの設置形態の種類と、その中でのオンプレミスの位置付けについて確認しましょう。

サーバーの形態

サーバーの形態は大きく2つに分けられます。

    • 物理サーバー(オンプレミス)
    • 仮想サーバー

物理サーバーとオンプレミスは、ほぼ同義で使われます。

以下、本記事で詳しく説明します。

仮想サーバーは、仮想技術を活用して物理サーバー上に複数の仮想サーバーを動作させるものです。

オンプレミスとは

先述したように、サーバーの種類には物理サーバー(オンプレミス)と仮想サーバーの2種類があります

オンプレミスとはどのようなものでしょうか。

Wikipediaによると、オンプレミスは以下のように説明されています。

“オンプレミスとは、サーバーやソフトウェアなどの情報システムを、使用者が管理している施設の構内に機器を設置して運用することをいう。”

引用:Wikipedia(オンプレミス)

つまり、オンプレミスは自社内に物理サーバー等の機器を設置し、サーバー運用を行う形態を指します。

企業や組織が自社の施設内で保有しているサーバーのことであり、データセンターではなく、自社のオフィスや工場、倉庫などに設置されているサーバー形態のことです。

これに対して、クラウドはインターネットを介してサービス利用を行う形態を指します。

オンプレミスとクラウドの特徴

昨今のトレンドは、オンプレミスよりもクラウドです。

クラウドコンピューティングの普及により、オンプレミスからクラウドへの移行を進める、あるいは検討を進めている企業が増えています。

クラウドサービスを利用することで、サーバーの運用コストやメンテナンスの負担を軽減できるためです。

オンプレミスとクラウドにはどのような特徴やメリットがあるのでしょうか。

オンプレミスとクラウドの比較

オンプレミスとクラウドをさまざまな点で比較してみましょう。

種別オンプレミスクラウド
特徴自社内で物理サーバーを設置するインターネット経由で提供
されているサービスの利用
初期コスト高い低い
運用コスト低い定額コストがかかる
減価償却購入する場合は発生発生しない
自由度高いそれほど高くない
耐障害性それほど高くない高い
パフォーマンス非常に高い高い
セキュリティレベル非常に高い高い
その他-インターネット接続が必要

オンプレミスのメリット

オンプレミスとクラウドの比較から見えてくるオンプレミスの優位性やメリットは、以下のようになります。

    • パフォーマンス、処理能力が高い
    • カスタマイズの自由度が高い
    • 既存のシステムとの連携が取りやすい
    • インターネット接続が必須ではない
    • 高いセキュリティレベルの実現
    • 自社内ですべて制御することができる

など

オンプレミスのサーバーは、企業が自社のデータやアプリケーションを管理するために使用されます。

これにより、企業は自分たちのコンピュータシステムを完全に制御することができます

また、セキュリティ管理もより直接的に行えるため、データセキュリティを確保することができます

これらが、クラウドに比べてオンプレミスの方が優位な点です。

オンプレミスのデメリット

オンプレミスとクラウドの比較から見えてくる、オンプレミスのデメリットは、以下のようになります。

    • 導入コストがクラウドなどと比べて非常に高価になる
    • 保守やメンテナンスの体制が必要になる

など

オンプレミスのサーバーには、運用コストがかかることがあります。

サーバーのメンテナンスやアップグレードを行うための専門知識を持った技術者が必要であり、そのためのコストもかかります

また、サーバーのスペースや電力、冷却システムなどを確保する必要があります

オンプレミスを検討する際は、このようなデメリットも考慮しましょう。

オンプレミスならではの強みとは

システム導入や換装を行う際に、オンプレミスではなくクラウドを選択する傾向がありますが、状況によってはオンプレミスのほうが望ましいケースもあります。

オンプレミスを選択した方がよいケースを確認しましょう。

    • ビッグデータなど大量のデータを高速に処理する場合
    • 自社の生産システムなど、大幅なカスタマイズや他システムとの連携が必要なケース
    • インターネット回線の障害の影響を受けたくない、あるいはネットワーク接続が困難なケース
    • 保険会社など高いセキュリティが要求されるケース
    • 運用コストを抑えること、コスト効率が求められる場合

など

クラウドが主流になってきているとはいえ、オンプレミスにはクラウドにはない強みがあるのです。

クラウドとオンプレミスをうまく使おう〜ハイブリッドクラウドの紹介

最近では、オンプレミスとクラウドの「良いとこ取り」をするため、複数の種類のサーバーを組み合わせる使い方もあります。

このような形態を「ハイブリッドクラウド」と呼びます。

ハイブリッドクラウドとは、オンプレミスのITインフラと、パブリッククラウドやプライベートクラウドなどの複数のクラウドサービスを組み合わせて構築されたクラウド環境のことです

ハイブリッドクラウドを使うことで、オンプレミス環境とクラウド環境の両方の利点を活用することができ、かつそれぞれのデメリットを別の方法で補うことができる優れたシステムを構築することができます。

例えば、セキュリティやコンプライアンスの観点から重要な業務システムはオンプレミス環境で運用し、一方で、クラウド環境ではスケーラビリティやフレキシビリティの高いアプリケーションや開発環境を利用するという使い方もできます。

大規模なシステムを構築する場合は、ハイブリッドクラウドという方法があることも知っておきましょう。

オンプレミスの将来とは

オンプレミスは今後どのようになっていくのでしょうか。

本章では、クラウドサービスの普及が進む将来において、オンプレミスがどのように見直されていくのか解説します。

見直されるオンプレミス

最近では、クラウド一辺倒だったIT業界でもオンプレミスを見直す動きが出てきています。それには、以下のような理由があります。

    • セキュリティ面での課題の解消:

クラウドサービスのセキュリティに対して不安を抱く企業もあります。

オンプレミス環境では、自分たちが所有しているインフラストラクチャとセキュリティの責任を自分たちで管理できるため、セキュリティリスクを最小限に抑えることができます。

    • 長期的なコストの削減:

クラウドサービスは、初期投資を抑えられるため、一部の企業にとって魅力的なオプションです。

しかし、長期的に見ると、クラウドサービスの利用による費用がオンプレミスよりも高くなることがあります。

そのため、オンプレミスに戻すことでコストを抑えたいと考える企業もあります。

    • 高いパフォーマンスの必要性:

クラウドサービスは、高速なインターネット接続が必要です。

一部の企業は、インターネット接続によるレイテンシーやネットワークの問題により、クラウドサービスを利用することでパフォーマンスが低下することがあります。

そのため、オンプレミスに戻すことで、アプリケーションやサービスのパフォーマンスを向上させることができます。

    • 細やかなデータ管理の実現:

オンプレミス環境では、データ管理について完全な制御を行うことができます。

クラウドサービスの場合、データが第三者によって管理されるため、企業が望むようなデータの管理やバックアップができないことがあります。

そのため、オンプレミスに戻すことで、データの管理と保護をより細かく制御することができます。

 

こうした理由から、クラウドサービスをやめてオンプレミスに戻すケースがあります。

クラウドサービスの良さも同時に利点を享受したい場合には、先ほど解説したハイブリッドクラウドを採用することで、オンプレミスとクラウドの両方の利点を活用することができます。

オンプレミスの将来性とは

オンプレミス環境は将来どのようになっていくのでしょうか。

クラウドサービスの普及により、オンプレミスは、需要が低下するという予測もありますが、全ての企業がクラウドに移行することはないため、需要がなくなるということはありません。

また、クラウドサービスは一定のコストがかかること、データプライバシー規制や法律上の要件など、オンプレミス環境が必要な場合もあります。

そのため、オンプレミス環境は今後も必要とされると考えられます。

ただし、オンプレミスとクラウド双方の良さを享受していくためのハイブリッドクラウドが求められていくケースが多くなるのではないでしょうか。

まとめ

オンプレミスは、自社内に物理機器によるサーバーを設置し利用する形態のことで、従来から採用されてきた方法です。

オンプレミスのメリットは、今回解説したような以下の点です。

    • パフォーマンスの高いシステムを利用できる
    • カスタマイズが自由に行える自由度の高さ
    • 既存システムとの連携が取りやすい

ただし、導入コストがクラウドなどと比べて非常に高価になることや、保守やメンテナンスの体制が必要になるといったデメリットもあります。

また、オンプレミスとクラウドの良いとこ取りを狙う、ハイブリッドクラウドと呼ばれる方法もあります。

新しくシステムを導入する、あるいは換装を行う場合は、目的や予算に合わせて、サーバーの実装方法をしっかりと検討しましょう。

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