アグリテックとは。IT×農業=スマート農業。概要や将来性を解説。

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AIやIoTなど新しい技術が急速に生まれて広がっており、まさに新しい時代への幕開けとなっています。

ここ10年の間に「X-Tech(クロステック、エックステック)」と呼ばれる、既存の業界と新技術を組み合わせて新しいサービスを生み出す動きが活発になっています。

フィンテック(FinTech)という金融(Finance)と技術(Technology)を掛け合わせてキャッシュレス決済を可能にする動きや、フードテックという食料(Food)と技術(Technology)を掛け合わせてスマホで注文した料理を自宅まで届けてくれるサービスなどは、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

このような新しい変化は、農業でも同様に発生しています。

さまざまな分野に広がる新しい変化は農業についても同じです。

IT技術などを取り入れた農業の可能性は、「アグリテック」という言葉に表されています。

今回は、このアグリテックについて概要や生まれてきた背景、将来性などさまざまな内容について解説します。

アグリテック

アグリテックとはどういうもの?

農業Agriculture)とテクノロジーTechnology)とを組み合わせた言葉が、アグリテックAgriTech)です。

この言葉の通り、アグリテックとは「従来の農業に、新しいIT技術であるAIやドローン、ビッグデータ、IoTなどを取り入れたもの」です。

スマート農業と呼ばれることもあります。

アグリテックは、従来の農業が抱えてきた高齢化による後継者不足、作業効率の低下、技術の継承などさまざまな課題を解決するため、IT技術による新しい農業、いわゆるスマート農業を実現しようとするものです。

具体的には、後継者不足にはAIやドローンを活用して効率化を図り、技術の継承には情報を蓄積してAIによる分析を行うといった動きがあります。

これによって、「農業自体の効率化」「働き方の改善」などを実現し、大規模経営などによる収益性の改善など稼げる農業への転換をも視野に入れています。

アグリテックが生まれた背景

日本の農業は近年、以下のような問題を抱えています。

      • 従事者の高齢化
      • 後継者や担い手の不足
      • 低収益化

これらの問題を手掛かりに、アグリテックが誕生し、普及してきた背景を考えてみましょう。

農業人口の高齢化・後継者不足

特に深刻なのが農業人口の高齢化後継者不足です。

農林水産省の「農林水産基本データ集」によると、農業従事者(仕事として主に自営農業に従事する者)の数は2021年現在で約130万人です。

2020年からの1年間で約6万人も減少しています。

また、2000年の農業従事者数は約240万人であり、この20年間で110万人も減少しました。

さらに、平均年齢は2021年現在で67.8歳、驚くことに40歳以下の割合が約10%で65歳以上の割合が約70%を占めています。

この事態を重く見た政府や各自治体は、労働人口の拡大方法を模索しています。

たとえば、移住セミナーを開催して都市部から農村に移住する人を募る、地域住民の出資で会社を興し共同で商店を経営するといった活動が展開されています。

ところが、若い世代の離職者が後を絶たず、農業人口の拡大には至っていません。

農業という特性上、日々の拘束時間が長くなりがちです。

また、週休2日や定時といった会社員のような働き方が難しく、給与も自然災害や気候などに大きく左右されます。

このような農業従事者の減少を補い、後継者不足の現状を打破するために期待されているのがアグリテックです。

食料自給率の減少

アグリテックが求められる背景には、日本の食料自給率が減少しているという問題もあります。

かつて、1965年には73%であった食料自給率は、2018年には37%まで減少しています。

アメリカの食料自給率が132%、フランスの食料自給率が125%と比較しても、日本の食料気球率が著しく低いことがわかりますね。

世界的な人口増加による食糧需要の増加、異常気象や感染症の流行など、日本が将来的にも安定して食料を輸入できる保障はどこにもありません。

こうした現状は安全保障上も大きな問題であり、改善が喫緊の課題ともなっています。

IT技術の進歩

他にも、アグリテック誕生の背景には、IT技術の進歩や急速な拡大の中で、農業に生かせる技術や問題になっている鳥獣害対策に有効な方法が生みだされていることが挙げられます。

たとえば、IoTの技術を用いて害獣の罠に害獣がかかると捕獲通知がスマホに表示される製品や、触れたものに電流を流す電気柵といった革新的な製品が多数登場しました。

これらの背景から、政府によってアグリテックが推進されるようになりました。

2013年には農林水産省での「スマート農業の実現に向けた研究会」の設置や、内閣府での農業分野における「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の発表も行われています。

最近は、こういった状況から富士通など大手ベンダーもアグリテックへの参入を行うようになってきています。

アグリテックが生まれてきた背景

アグリテックの事例とは

実際にアグリテックやスマート農業はどんな分野で、どのような使い方が想定されている、あるいは取り組みや検証が始まっているのでしょうか。

ドローンの活用

ドローンを活用することによって、農薬の散布や種まきを行うという取り組みを行うことが可能です。

ドローンは産業ヘリに比べてコンパクトなので、高齢者でも一人で積み下ろしができます。

また騒音が少ないため、住宅街や朝でも飛行することができ、いつでも好きな時に使用できます。

もちろん、人間による手作業よりも効率的で、人件費を抑えることができます。

ドローンの活用によって、人の手で行うよりもはるかに効率的に行うことができると同時に、コストの削減にもつながります。

AIやIoTセンサーの活用

従来、それぞれの農業従事者の勘や経験に頼っていた水の管理や、温度管理などをビッグデータなどの活用によって、コンピュータで行うことができます。

圃場の温度や湿度などのデータをリアルタイムに取得し、分析を行う際に役に立つのがIoTセンサーです。

センサーを活用して24時間情報を取得することで詳細な管理を行うことが可能となります。

こういった仕組みで、誰でも適切な管理が行えると同時に、圃場環境の問題などの把握や対応なども迅速に行えるようになります。

AIについて、こちらで詳しく説明しています。

IoTについて、こちらで詳しく説明しています。

ブロックチェーン技術を活用した生産物の出荷後の管理

生産物は出荷後の品質管理も重要です。

仮想通貨の根幹技術であるブロックチェーン技術を活用してサプライチェーンを構築することで、より適切な品質管理や生産品の追跡が可能となります。

鳥獣害対策へのIT技術の活用

サルやシカ、イノシシなど鳥獣による農作物や生産設備への被害が相次いでいます。

従来からの捕獲駆除での抜本的な解決の見通しが立たない中で、AIなどによる獣の群れの行動予測や、ドローンによる調査や妨害電波の発信、自動捕獲を行う檻の導入などいろいろな対策が検討・実験されています。

アグリテックの事例

アグリテックの現状と将来性

政府が進めるDX戦略とあわせて、各社が積極的に取り組みを始めているアグリテックですが、その状況や将来性はどのように評価すべきでしょうか。

現在のアグリテック市場は、2018年の富士経済グループの報告では698億円の規模となっています。

これは年々伸びており、2030年には、1074億円に達すると予想されています。

このように、農業用のドローンやロボット技術、IT技術による圃場管理などスマート農業は、今後順調に伸びていくと言われています。

さらには、政府のスマート農業を推進する動き、ベンチャー企業含めてさまざまな企業の参入など、将来に向けて官民あげての取り組みが始まっています。

こうしたことから、アグリテックについては今後もますます注目が増していくことは確実であると言えます。

まとめ

近年、農業人口の減少や担い手の不足などから農業従事者が減少し、各地で耕作放棄地が急増しています。

その一方で、集団営農や企業の参入などによって農業法人は徐々に増えています。

今後の農業を考える上で欠かせない考え方が、今回解説したアグリテックです。

IT技術を活用したスマート農業によって効率がよく経営的にも改善される、そして新しい農業の担い手の創出などさまざまな可能性がひらけてくることは間違いありません。

政府や各自治体が推進する方向性、そして民間企業が参入を進める動きなども相まって、今後もアグリテックが注目を集めていくことは間違いないでしょう。

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