メインフレーム(ホストコンピュータ)とは?オープン系システムとの違いを解説。

メインフレームとは、基幹システムなどに用いられる大型コンピュータのことです。

大型汎用機ホストコンピュータとも呼ばれることもあります。

現在のパソコンやサーバーが使われる以前は、このメインフレームによって企業や組織の基幹システムをはじめとする重要なデーターや処理を扱ってきました。

現在ではネットワークに接続して利用するオープン系システムと呼ばれるWindowsやLinuxなどのサーバーがメインフレームに取って代わるようになりましたが、高い安定性と堅牢性を持つメインフレームは、今でも大企業や官公庁を中心に利用されています。

さらにはAI(人工知能)の分野での活用を見越した新たなメインフレームが開発されるなど、再注目されている分野もあります。

本記事では、最も古くから普及しているメインフレームについて、その特徴や用途をオープン系システムやクラウドサービスとの比較も交えながらご紹介します

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メインフレームとは

特に若いエンジニアの皆さんにとっては、なかなかメインフレームは馴染みのないものかもしれません。

まずは、メインフレームの概要や歴史について見ておきましょう。

メインフレームの概要

メインフレームは、大型汎用機、汎用コンピュータ、ホストコンピュータとも呼ばれる大型計算機で、特に大企業の基幹情報システムなどに活用されています。

CPUやOS(オペレーティングシステム)、メインフレーム上で動作するアプリケーションなどは、一般的には各社独自の仕様で開発・製造され、ハードウェアからソフトウェアまですべて一括したシステムとして顧客へ納入されます。

メインフレームの歴史と進化

ここでメインフレームの歴史について簡単に触れておきましょう。

メインフレームは、どのように誕生し、歴史を辿ってきたのでしょうか。

<黎明期>

メインフレームは、1950年代初頭にIBMが開発した「IBM 701」が最初とされている。

その後IBM700シリーズや後継の7000シリーズが開発される。

初期は大規模なデータ処理や科学技術計算、統合業務処理に使われていた。

<発展期>

1970年代には高度な性能や信頼性を持つようになり、財務、給与、在庫管理などの重要な業務がメインフレームで処理されるようになる。

<競合期>

1990年代になると、オープン系システムに代表されるクライアント/サーバーアーキテクチャが台頭し、そちらが採用されるケースが拡大する。

このように、メインフレームは誕生から、さまざまな経緯を経ながら現在まで来ています。

メインフレームの現在

多くの歴史的な経緯を踏まえて、メインフレームは現在どのような状況に置かれているのでしょうか。

2000年代以降、クラウドコンピューティングの普及とともにITサービスは新たな領域に突入しています。

しかし、そうした中でもメインフレームは高い安定性や信頼性・セキュリティが求められる分野では重要な存在です。

さらにはビッグデータ処理やAI技術の統合など、新しいテクノロジーを組み合わせた多くの用途で活用されています。

具体的な事例としてはIBMのZシリーズのメインフレームなどではオンチップのAIアクセラレータでリアルタイム推論を行い、AIを活用した不正取引の高度な分析などにも利用されています。

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メインフレームの用途とは

メインフレームの特徴や歴史について理解したところで、その用途について見ていきましょう。

高い安定性堅牢性を持つメインフレームは、今でも以下の用途で活用されています。

  • 企業の基幹業務処理を行うシステム:

企業の財務、給与、在庫管理などの基幹業務処理に幅広く利用されている。

大規模なトランザクション処理を高速かつ安定して実行する能力はこうした場面でも力を発揮する。

  • 金融機関や保険会社などでの大規模なデータ処理:

金融機関や保険会社など、大量のデータ管理や分析を高速で行う必要がある場面で使われる。

  • 高度な科学技術計算:

研究機関や大学などでの複雑な数値計算やシミュレーションなどの高負荷な計算に使われている。

  • 金融機関や医療機関など高い信頼性が要求されるシステム:

銀行や航空会社、医療機関など非常に高い安定性と堅牢性が求められる場面で利用される。

  • 高いセキュリティが求められる場面:

個人情報や機密データを扱うシステムなどでも使われることがある。

このように、メインフレームが備えている高い堅牢性や処理能力を活かせるようなビジネスや科学技術などの場面で重要な役割を果たしています。

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メインフレームとオープン系システム

メインフレームに変わって、インフラサーバーの主流になり幅広く使われているのが、Windows ServerやLinuxなどオープン系と呼ばれるシステムです。

では、メインフレームとこれらオープン系システムにはどのような違いがあるのでしょうか。また、なぜオープン系システムは利用が伸びたのでしょうか。

メインフレームとオープン系システムの違い

メインフレームとオープン系システムは、それぞれコンピュータシステムの設計や運用に関して異なるアプローチを持っています。

<メインフレーム>

    • 専用のハードウェアとOSによって構築される
    • ハードウェアとソフトウェアが一括で特定のベンダーによって提供される

<オープン系システム>

    • ハードウェアとソフトウェアが異なるベンダーによって提供される
    • 共通の規格やプロトコルに基づいてシステムが構築される
    • 柔軟性が高く、異なるプラットフォームでも相互連携して運用できる

これらを踏まえた上で、メインフレームとオープン系システムの違いを整理すると、以下のようになります。

 メインフレームオープン系システム
アーキテクチャ同一ベンダーの専用のハードウェアとソフトウェアで一体化されている異なるベンダーのコンポーネントを組み合わせ、共通の規格で連携している
用途や特徴大規模なトランザクション処理や企業の基幹業務に適しており、高い信頼性とセキュリティが特徴柔軟性が高く、異なるシステムやプラットフォームとの相互運用が容易で、クラウドコンピューティングやウェブアプリケーションなどに適している
ベンダーロックイン特定のベンダーによる垂直統合型のシステムであるため、他のベンダーの製品との組み合わせが制約される場合がある異なるベンダーの製品を選択することができるため、ベンダーロックインのリスクを軽減できる

オープン系システムの利用が伸びた理由

オープン系のシステムの利用が急速に拡大していったのは、以下のような理由があります。

    • 異なるベンダーの製品を組み合わせられる柔軟性や拡張性の高さ
    • さまざまなベンダーの製品を自由に組みわせられるため、コストが下げられる
    • クラウドやWebアプリケーションのようなオープン系を前提としたシステムの普及
    • 情報システムがさまざまなシステムやプラットフォームの連携を前提とするようになった
    • オープン系システムのほうが新しい技術の導入やアップデートが容易

こうした背景から、メインフレームがオープン系システムに置き換わって伸びていく動きが起こりました。

ただ、高い信頼性や堅牢性を要求されるシステムでは、メインフレームは一定の需要を確保し続けています。

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メインフレームとクラウドサービス

最近は、クラウドサービスを使ったサーバー運用も急速に拡大しています。

こうしたクラウドサービスとメインフレームの関係についても考えてみましょう。

メインフレームとクラウドサービスの違い

オープン系と同じようにクラウドサービスも、さまざまな点でメインフレームとは違う特徴を持っています。

両者の違いを以下に整理しました。

 メインフレームクラウド
アーキテクチャ同一ベンダーの専用のハードウェアとソフトウェアで一体化されている仮想的にリソースが提供され、自社でハードウェアの運用が不要で柔軟性が高い
費用専用のハードウェアを保有するため、初期投資が大きく、スケーラビリティが限られることがある必要なリソースを必要な時にだけ利用するため、利用量に応じた課金が行われ、柔軟なスケーラビリティがある

クラウドサービスでメインフレームは使える?

基本的にはクラウドサービスでは、メインフレームを提供することはありません。

しかし、一部のベンダーではメインフレームをクラウドサービスとして提供しているケースがあります。

たとえば、メインフレーム取り扱い大手のIBMは、「IBMz16 」を提供しています。

このサービスでは、メインフレームの環境とクラウドをシームレスに連携し、組み合わせて使う「ハイブリッドクラウド」を実現しています。

このようなサービスにより、柔軟性の高いオープン系システムが使われることの多いクラウドサービスと、信頼性の高いメインフレームという両者の強みを生かしたシステムを利用することが可能となります。

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メインフレームの未来

エンタープライズ市場のサーバーの中心はやはりWindows ServerやLinuxなどのオープン系システムです。

そうした中で、メインフレームの未来はどうなるのでしょうか。

結論から言うと、オープン系システムに主流は持っていかれたものの、以下のような点から依然として特定のビジネス領域や用途において重要な存在です。

    • 高い信頼性や堅牢性、セキュリティを持つシステムのニーズに応える
    • ビッグデータやAIの分野で活用が進む
    • ハイブリッドクラウドでのメインフレームの活用の可能性の広がり
    • さらなる先進システムの開発

など

堅牢性、セキュリティ、高い処理能力を持つメインフレームは、これからも活用され続けるでしょう。

まとめ

メインフレームは、高い信頼性や堅牢性、セキュリティレベルの高さなどから金融機関や保険会社などを中心に重要な存在として使われ続けています

また、今回解説したように高い処理能力からAIやビッグデータの解析など、新しい分野で使われるケースも出てきています。

一度はオープン系システムに取って代わられると言われたこともあったメインフレームですが、こうしたニーズを満たすためには、今後とも重要な存在であり続けるでしょう。

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