GCP(Google Cloud Platform)とは。AWSやAzureとの違いや、将来性を解説。

GCP(Google Cloud Platform)は、Googleが提供するクラウドサービスです。

仮想マシン、コンテナ、ストレージ、ネットワークなどのインフラストラクチャや、機械学習や人工知能、開発者ツールなどのさまざまなサービスが含まれています。

GCPを利用することで、拡張性の高いアプリケーションを構築できます。

アプリケーションのデプロイやデータストレージ、機械学習の導入なども簡単に行うことができ、多くの企業や開発者によって利用されています。

今回は、これからの将来性の高いGCPについて解説します。

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GCPとは

GCP(Google Cloud Platform)は、Googleが提供するクラウドサービスです。

具体的にどのようなサービスなのでしょうか?

GCPとは

Amazonが提供するAmazon Web Service (AWS)、Microsoftが提供するMicrosoft Azure、Alibabaが提供するAlibaba Cloudなど、は、クラウドサービスサービスの代表的なサービスとしてよく知られています。

これらサービスと肩を並べてGoogleが提供しているのがGoogle Cloud Platform(GCP)です。

GCPでも、他の多くのクラウドサービスと同様に仮想コンピューティングプラットフォームや、ストレージサービスなど様々なサービスが提供されています。

GCPの市場シェアは?

GCPは、AWSなどと比べて、実際にはそれほど市場シェアは高くありません。
市場調査企業Canalysによる2022年第2四半期分の報告では市場シェア1位のAWSのシェア31%、2位のAzureの24%につづく3位で8%となっています。

「Global cloud services spend up 33% to hit US$62.3 billion in Q2 2022」
https://www.canalys.com/newsroom/global-cloud-services-Q2-2022

GCPのサービスとは

この章では、実際にGCPにはどんなサービスがあるのかを見ていきましょう。

GCPのサービスの種類

GCPでは、IaaS(Infrastructure as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、SaaS(Software as a Service)を含む幅広いサービスを提供しています。

以下は、GCPで提供されている主なサービスの種類です。

コンピューティング

仮想マシン、コンテナ、サーバーレスコンピューティングなどの様々な形態のコンピューティングリソース

ストレージ

オブジェクトストレージ、ファイルストレージ、ブロックストレージ、データベースストレージなど、様々な形式のストレージリソース

データベース

BigQueryなどのビッグデータなども扱えるデータベースと分析サービス

機械学習

機械学習モデルのトレーニング、予測、APIの提供などを行う機械学習サービス

アプリケーション開発

Google App Engine、Cloud Functions、Cloud Runなど、アプリケーションの開発、実行、スケーリングを行うためのPaaSサービス

 

GCPは、これらのサービスを通じて、高速なパフォーマンス、スケーラビリティ、高度なセキュリティ、高い信頼性を提供しています。

GCPの他社とは違う特徴的なサービス

GCPは、他のクラウドサービスにはない特徴的なサービスを展開しています。

Googleの大規模データ処理技術

GCPは、Googleが開発した大規模データ処理技術を利用できるため、ビッグデータのような巨大なデータセットの処理が可能です。
例えば、BigQueryやDataflowがそれです。

App Engine

App Engineは、開発者がアプリケーションのコードを書くだけで、自動的にスケールアップや負荷分散を行ってくれます。
また、自動的に適切なインスタンスタイプを選択し、必要な場合にはコンテナ化して実行するため、アプリケーションのデプロイメントが簡単になります。

Cloud AI Platform

GCPには、機械学習モデルのトレーニング、デプロイメント、予測に特化したCloud AI Platformがあります。
TensorFlowやScikit-Learnなどの人気のあるフレームワークをサポートしており、高度な自動化機能を提供しています。
また、AutoMLという自動機械学習機能も提供しており、誰でも簡単に機械学習モデルを構築できます。

Google Workspaceとの連携

GCPは、Googleが提供するGoogle Workspaceというビジネス向けクラウドサービスとシームレスに連携することができます。

 

このように、GCPは他のクラウドサービスとは違う特徴を持つ様々なサービスを提供しています。

プレゼン

GCPの強みとは

クラウドサービスには、GCP以外にもAWSやAzureなどさまざまなものがあります。
GCPは、これらと比較してどのような強みを持っているのでしょうか?

GCPの強みとは

AWSやAzureと比べて、GCPが強みを発揮するのは、以下のような点です。

  • Googleサービスとの統合性や管理性の高さ
  • 機械学習やAI(人工知能)
  • オープンソースへの参画

他のクラウドサービスと同じように、グローバルなインフラを持つことでの耐障害性の高さやサポート体制の充実はもちろんこと、GoogleWorkspaceGoogleDriveなどGoogleが独自に提供している多様なサービスとの連携やそれらを合わせた管理が便利にできるようになっています。
また、後述しますがAIなどで使われる機械学習などの分野では、他のクラウドサービスと比較してかなり充実しています。
さらにはKubernetesやIstioなどのオープンソースプロジェクトに貢献し、それらをうまくサービスに活かしています。

GCPの弱みとは

他のクラウドと比較したときの強みを理解した上で、逆に弱みとなる点にはどのようなものがあるのでしょうか。

AWSやAzureと比較してマーケットシェアが低い

GCPはAWSやAzureと比べると、マーケットシェアの面では劣ります。
これは、AWSやAzureが早くからクラウドサービス市場に進出したことや、企業向けのサービスやツールが充実していることなどが影響していると考えられています。

顧客層が限定的

GCPの顧客層は、主にエンタープライズ企業やデータサイエンティスト、機械学習エンジニアなどが中心です。
一方で、中小企業や一般消費者向けのサービスやツールが少ないため、顧客層が限定的であるという課題があります。

他のクラウドプロバイダーとの相互運用性の課題

GCPはAWSやAzureが提供する一部のサービスと相互運用できずに制限されることがあります。

GCPとAI(人工知能)

GCPの強みとしてBigQueryによるビッグデータの活用や、機械学習サービスについて、この章でもう少し掘り下げてみましょう。

GCPと人工知能

Google Cloud Platform (GCP)は、人工知能の開発に対して多数の有用なサービスを提供しています。
ここでは代表的なものをご紹介します。

Google Cloud AI Platform

機械学習およびディープラーニングのためのフルマネージドサービス。

モデルトレーニングやデプロイメントを簡単かつ迅速に行うことができる。

Google Cloud AutoML

データセットから機械学習モデルを自動的に作成するためのサービス。

専門知識がなくても簡単に利用できる。

Google Cloud Vision API

画像分析に利用できるAPI。

オブジェクトの検出、顔認識、画像検索などを行うことができる。

Google Cloud Speech-to-Text API

音声認識に利用できるAPI。

音声ファイルをテキストに変換することができる。

Google Cloud Natural Language API

自然言語処理に利用できるAPI。

文章の解析、感情分析、要約などを行うことができる。

Google Cloud Translation API

多言語翻訳に利用できるAPI。

テキストの翻訳を自動的に行うことができる。

 

これらのサービスは、機械学習や人工知能を利用したアプリケーションの開発やデータ分析に役立ちます。
また、これらはAPIとして提供されるため、開発者は自分たちのアプリケーションに組み込んで利用することができます。
このようにさまざまなサービスが提供されており、AI関連の分野で幅広く活用されています。

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GCPが持つ未来へ向けての機能とは

2022年の11月からChatGPTと呼ばれるAIが世界中でとても話題になっています。
ChatGPTは、OpenAIが開発した対話に特化した言語モデルであり、テキスト形式であればどんな回答でも返してくれるAIチャットサービスです。
ChatGPTは自然言語生成モデルと呼ばれるAIで、強化学習によって会話のコツを学習しているため流暢な会話ができることが特徴です。

こうした動きに対してGoogleもBardと呼ばれる同様のサービスをリリースする動きを始めています。
まだ限定的なリリースですが、近々幅広く公開されることは間違いありません。

このようにGCPでも未来のAI時代に向けての動きが急速に始まっています。

まとめ

GCPは、Googleによって提供されているクラウドサービスで、AWSやAzureと同様コンピューティングやストレージ、データベースなどさまざまなものがあります。
さらに、GCPが持つ強みとしてAIなどで活用される機械学習などの機能があります。
こうした機能を使うのであれば、GCPは非常におすすめと言えます。

今回解説したように、GCPはこれからのAIや人工知能が幅広く使われる未来を見据えたときに将来性に溢れています。
クラウドサービスを選択する際は、GCPも検討してみてください。

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