皆さん、CDNは使っていますか?
映像や音声などサイズの大きなコンテンツを効率よくネットワークで配信するための仕組みがCDNです。
CDNは、Youtube(ユーチューブ)やNetflix(ネットフリックス)などさまざまな動画配信サービスが全盛の今、これらの配信には欠かせない仕組みです。
今回は、こうしたCDNについて、概要や生まれてきた背景、その仕組みなどについて解説します。
目次
CDNとは
Hulu(フールー)、Amazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ)など、インターネット上にはさまざまな動画配信サービスが提供されています。
こうしたサービスを提供する上で欠かせないのがCDNです。
CDNとはどういったもので、どういう背景から生まれてきたのでしょうか。
CDNとは
CDNとは、Content Delivery Networkの略称です。
動画や音楽など大きなサイズのコンテンツデータをインターネットで適切に配信するための仕組みです。
CDNには、以下のような特徴があります。
CDNが必要になった背景
近年のインターネット上におけるサービス提供は、動画や音楽などの大容量なもの、天気予報、ニュースなどアクセス過多となる可能性があるものが多く存在します。
また、これらを利用するユーザー数もスマートフォンなどの利用拡大に伴って、爆発的に増えました。
こうした状況を解決するための方法として、「アクセス負荷を分散し、効率的なコンテンツ配信を実現する仕組み」としてのCDNが必要とされるようになったのです。
CDNの仕組み
アクセス負荷を分散し、効率の良いコンテンツ配信を実現するCDN。
CDNとは、どういった仕組みによって、その機能を実現しているのでしょうか。
簡単に言うと、
と言えます。
このキャッシュサーバーを含めて、CDNは以下の3つの要素から構成されます。
これら3つの要素は、ユーザーからのサービスアクセスに対してどのように働くのかを図で説明します。
- ユーザーからのサービスアクセス
- DNSがキャッシュサーバーにリクエストを送る
- キャッシュサーバーはオリジンサーバーへリクエストを送る
- オリジンサーバーがデータを提供する
→データーはキャッシュサーバーに保存される - キャッシュサーバーがユーザーのリクエストに対して応答を行う
- ユーザーがサービスを利用することができる
CDNを使うメリット
Netflix、Youtubeのような動画配信サービス、Windows Updateのようなファイル配信サービスや天気予報、ニュースといった多数のアクセスが予想されるサイト。
こういったサイトによく使われているCDNですが、具体的にCDNを使うことによってどういったメリットがあるのでしょうか。
また、デメリットはないのでしょうか。
メリット・デメリットについて触れていきます。
CDNを使うメリット
CDNを使うと以下のようなメリットが得られます。
CDNを使う際のもっとも大きなメリットは「高速で安定したコンテンツの配信」です。
<CDNを使うデメリット>
逆にCDNを使うことで、以下のようなデメリットがあります。
CDNはキャッシュを扱うため、本来キャッシュとして残すべきでない「個人情報などをキャッシュとして残してしまう」など、事故が発生するリスクもあるので気をつけましょう。
セキュリティ対策にもなるCDN
コンテンツ配信用のキャッシュシステムとして提供されるCDNですが、以下のような仕組みを備えてセキュリティ対策として活用できるものもあります。
こうしたものはWebサービスとして提供する場合は、セキュリティ上不可欠な物です。
こうした機能を持つCDNを使うことも検討しましょう。
まとめ
YoutubeやNetflix、Amazon Prime Videoなどの動画配信サービスやWindows Updateなどのファイル配信サービスのようにインターネット上では、ネットワークを介してさまざまなコンテンツサービスが提供されており、私たちはそれらを自由に利用することができます。
今回解説したCDNは、こうしたコンテンツ配信を高速かつ効率的なものとする仕組みです。
CDNには、今回紹介したようにさまざまなメリットがあるだけでなく、セキュリティ機能を備えているケースもあります。
コンテンツ配信を検討しているのであれば、ぜひCDNを利用しましょう。