RPAを安定稼働させるには?オンプレ・クラウド・VPSを徹底比較!

この記事の信頼性:本記事は、Windows Serverを20年以上提供している「Winserver」のマーケティングチームおよび技術チームが執筆しています。実際に企業ユーザーから寄せられた設定相談やサポート事例に基づき、初心者にもわかりやすく解説しています。最終更新日:2025年12月11日

RPAを安定稼働させる方法を解説するコラムのアイキャッチ画像(オンプレミス・クラウド・VPSの比較)

AIと並び多くの企業に導入されているRPAツール。導入の際、意外と見落とされがちなのがツールを動かす端末の選定です。何も考えずに会社のPCにインストールすると、ツールがうまく動かないといったことが多くあります。この記事では、RPAツールの動作を妨げる原因と、RPA専用端末の選び方について検証し、コストを抑えてRPAを安定稼働させる方法を解説します。

対象読者:RPAツールの運用方法に悩んでいる情シス・管理部門担当者

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RPAの基本と主要ツール

RPAは定型業務を自動化することで業務効率と生産性を大幅に高められる技術です。本章ではRPAの概要と代表的なツールを紹介します。

RPAとは

RPA(Robotic Process Automation)とは、人がパソコンで行っている事務作業を、ソフトウェアのロボットによって自動化する技術です。主にデータ入力や経費計算などの定型的な処理やルーティンワークを代替し、正確性と生産性を向上させ、業務効率化を実現できます。

RPAは大手企業に限らず、中小企業でも導入が進んでいます。ICT市場調査コンサルティング会社の株式会社MM総研が2024年に実施した調査によると、年商50億円未満の中小企業のRPA導入率は15%に達し、前年比で3%増加と着実な成長を示しています。

引用:株式会社MM総研「RPA国内利活用動向調査2024」

RPAツールの3つのタイプ

RPAを実行するソフトウェアをRPAツールと呼び、主に3タイプに分かれます。

種類コスト利用規模特徴
デスクトップ型小~中PC上で動作。スモールスタートでデスクトップ作業を効率化するのに最適。
サーバー型サーバー上にロボットを配置。大規模展開向け。
クラウド型低~高小~大インターネット上で動作。導入~運用保守が簡単だが、自動化対象はクラウド上の作業に限られる。

導入から運用までのコストが低く、パソコン1台から導入できる点、そしてExcel集計などの作業を手軽に効率化できる点から、中小企業ではデスクトップ型のRPAツールが主流になっています。デスクトップ型は、主にWindows OSのパソコンにツールをインストールして使用します。

代表的なRPAツール比較

RPAツールを利用する際は、利用規模や環境に合わせて選ぶことが重要です。代表的なRPAツールの特徴を比較します。

名称特徴
Power AutomateM365ライセンスにも含まれ、Microsoft製品との連携が抜群
UIPath世界シェアNo.1の高機能・高性能ツール。大規模なエンタープライズ利用に強く、AI連携機能も備える
WinActor純国産(NTT製)で、日本語でのサポート・マニュアルが充実。操作画面が分かりやすく、デスクトップ操作の再現性が高い
マクロマン完全無料のRPAツール。シンプルな機能に絞り、初期導入の敷居が低い
Robo-Pat DX純国産。特に操作が直感的で簡単な点に重点を置いており、現場で導入・運用しやすい設計

無料で始めたい場合はマクロマンMicrosoft環境が中心ならPower Automateが向いています。

ツールにはそれぞれに強みがあり安価で使いやすいものも増えているため、中小企業では、コストの負担を抑えられること・直感的に操作できるシンプルさがポイントとなります。

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RPA実行端末に潜む課題

RPAを安定稼働させるには、通常業務で利用する端末ではなく、専用の実行環境を用意することが重要です。本章では、その理由と端末選定のポイントを解説します。

デスクトップ型RPAで起きる典型的なトラブル

デスクトップ型のRPAツールを会社のWindowsパソコンにインストールして使い始めてみると、さまざまな動作上の問題に見舞われることがあります。よくある現象とその原因を、3つ取り上げて紹介します。

①RPAが動いていると他の作業ができない
RPAは人間の代わりにマウスポインタやキーボードを操作するので、RPA実行中は他のタスクが動かず、業務を並行して進めることができません。実行中に他のアプリを操作すると、RPAの処理が途中で失敗する原因になってしまいます。

②ログイン状態の変化・セキュリティソフトなどの自動実行で停止
デスクトップ型RPAは人間のログインセッションに依存するため、ログイン状態が変化すると処理が停止することがあります。企業のポリシーなどで定期的に実行するタスクやウイルススキャン等も、RPAの妨げになります。

③実行端末のリソース不足(CPU・メモリ)によるRPA動作不良
PCがRPAの推奨スペックを満たしていても、最近のWindows端末ではブラウザがIEからEdgeやChromeに移行したことでメモリ消費が大きくなっており、バックグラウンドタスクでのリソース消費が課題です。このようなリソース競合を原因として、RPAが動作中にフリーズ・停止・失敗することもあります。

以上のようなトラブルを回避するためにはどうすればよいのでしょうか。様々な設定や運用で工夫するという手もありますが、運用が不安定になります。

結論として、従業員が他の用途でも使っているPCでRPAを動作させるのは安定稼働が難しいため、RPA専用端末を用意することが必須といえます。専用PCがあれば他の処理との干渉を避けられ、RPAが常時動作する環境が整います。

次に課題となるのが、その端末をどのように用意するかという点です。

専用PCをどうするか

余っているPCを活用する方法もありますが、古いPCではスペックを満たすのが難しく、また既にインストールされているアプリが干渉してしまうことも考えられます。OS入れ替えやスペックアップでコストがかかってしまうくらいなら、専用PCを導入した方が得策といえるでしょう。予算との兼ね合いになりますが、導入コストだけでなく、長期的な運用コストも見据えた選定がポイントです。

物理端末を自社に置いて運用するケースをオンプレミス(以下、オンプレ)といいますが、現在は必ずしもオンプレだけが選択肢ではありません。自社に物理端末を持たず、インターネット越しにリソースを利用するクラウドやレンタルサーバーという選択肢もあります。

オンプレ・クラウド・レンタルサーバー比較

RPA実行環境の選択肢としては、オンプレ・クラウド・VPSの3方式があり、それぞれにコストや運用負荷の違いがあります。本章ではそれぞれのメリット・デメリットを整理します。

オンプレミスの特徴・メリット・デメリット

自社でPCを調達し保有すると、カスタマイズは自由に制限なくできますが、ハードウェアのメンテナンスをすべて自社で対応しなくてはなりません。常時稼働環境が前提となるRPA向け端末では、保守負荷が高くなると予想されます。ランニングコストこそ抑えられますが、万一RPAツールの運用に失敗した場合、イニシャルコストの大きさが負担になります。

特徴

    • 自社でPC調達し設置・管理する方式で自由なカスタマイズが可能。

メリット

    • OSやソフト構成などの自由度が高い
    • ネットワーク制御や物理セキュリティを自社で完結できる

デメリット

    • ハードウェアのメンテナンスはすべて自社対応
    • 電源管理、熱対策、災害対策が必要
    • 導入コストが高く、RPA導入が失敗した場合の損失が大きい

クラウド環境の特徴・メリット・デメリット

AWSやGCPといったクラウド基盤を利用することで、ハードの購入から保守管理までの手間を省けます。しかし月額の利用料金が高額になりやすく、さらに設計~構築に高度なスキルが必要なため専門のエンジニアがいないと導入が厳しいのが現状です。

特徴

    • インフラをまるごとクラウドで構築する方式でスケーラビリティと信頼性が非常に高い。

メリット

    • ハードウェアの購入・管理が不要
    • 高可用性・バックアップなどが標準で整っている
    • スペック変更やスケールアップが柔軟にできる

デメリット

    • 月額費用が高額になるケースが多い
    • 導入・構築に高度なスキルが必要
    • GUI操作用のWindows環境構築には追加コストが発生

レンタルサーバー(VPS)の特徴・メリット・デメリット

クラウドと同じくハードの購入から保守管理の手間がかからず、より手軽に利用できるのがレンタルサーバー(VPS)です。月額の利用料金が安価で、Windows OS環境が用意されているため導入しやすい点も特徴です。

特徴

    • 仮想環境を月額で借りる方式でWindows対応VPSも増加している。

メリット

    • 月額利用料金が安価なためコストパフォーマンスが高い
    • 保守・ハード管理不要で運用負荷が少ない
    • Windows環境があらかじめ用意されているプランも多く、すぐにRPAを稼働可能
    • リモートデスクトップ経由でGUI操作が可能

デメリット

    • CPU・メモリに制限があるため、重い処理には不向き
    • スペック選定や初期設定はある程度のIT知識が必要

クラウドはエンタープライズに、VPSは中小企業に向く傾向があります。

なぜVPSがRPA運用に向いているのか

RPAを安定かつ低コストで運用するには、専用端末としてVPSを活用する方法が有力です。本章では、VPSがRPAに適している理由と、小規模導入にも向くポイントを解説します。

安定稼働に必要な要件を満たせる理由

レンタルサーバーのプランはリソースの制約やスペックにより多岐にわたりますが、なかでもRPAの端末としてはVPSが向いています。

VPSはカスタマイズ性が比較的高いことが特徴です。一定のサーバー管理知識は必要ですが、RPAツールを動かすために必要な設定やRPAの実行を妨げる処理の停止が管理者権限で柔軟に行えるため、RPAが24時間365日安定稼働する環境を安価に構築できます。

小規模導入や試験運用との相性のよさ

VPSのメリットとして、初期費用が無料のプランも多く月額課金制のため、不要になったときにすぐやめられる、という点があげられます。

そのため、RPAツールの試験導入やスモールスタートでの展開には非常に適しています。オンプレと違って失敗したときにもイニシャルコストのリスクが小さいというメリットは大きいでしょう。本格的に運用を始めるとなれば、多くのサービスでリソースを追加することが可能であり、場合によっては移行のサポートを受けることもできます。

まとめ

デスクトップ型RPAツールの安定稼働には専用端末が必要ですが、自社でPCを用意するだけが選択肢ではありません。Windows VPSはコストパフォーマンスに優れており、保守の手間なくRPAを常時稼働させられるため、新しい端末を購入する前に比較検討することをおすすめします。

WinserverのWindows VPSなら初期費用0円、月額2,035円~で今すぐスタートできるので、導入の選択肢として検討してみてください。

FAQ -よくある質問-

Q1. なぜRPAに専用端末が必要なのですか?
A1. デスクトップ型RPAは人間と同じ操作を行うため、他のアプリ操作や自動実行タスクの影響を受けやすい特徴があります。環境を共用すると動作停止や失敗につながる可能性があるため、専用端末が推奨されます。

Q2. 自社の余っているPCを専用端末として使うのは問題がありますか?
A2. 可能ではありますが、古いPCではスペック不足や既存アプリとの干渉が起こりやすく、結果として安定稼働が難しい場合があります。コスト面でも必ずしも最適とはいえません。

Q3. オンプレ・クラウド・VPSのどれを選べばよいのでしょうか?
A3. 自由度重視ならオンプレ、拡張性や信頼性重視ならクラウド、小規模〜中規模でコストと運用負荷のバランスを重視するならVPSが向いています。

Q4. VPSでもRPAが止まる可能性はありますか?
A4. VPSは安定稼働しやすい環境ですが、CPU・メモリの選定や設定が不適切な場合は動作遅延が起こる可能性があります。RPAの処理量に合わせたプラン選定が重要です。

Q5. 小規模導入でもVPSを選ぶメリットはありますか?
A5. はい。VPSは初期費用が小さく、不要時に解約しやすいためスモールスタートとの相性がよく、試験導入にも適しています。

参考文献・リンク

株式会社MM総研:RPA国内利活用動向調査2024「ベンダーシェアに変化、自働化に向け生成AI×RPAに期待集まる」

※この記事は2025年12月時点の情報に基づいて執筆されています。掲載内容は将来的に変更される可能性があります。
※本記事の情報は、各ソフトウェアの公式サイトおよび開発元のドキュメントに基づいて作成しています。
最終更新日:2025年12月12日

この記事の執筆者について:
本記事は、Windows専門レンタルサーバーを20年以上提供する「Winserver(株式会社アシストアップ)」が運営する公式コラムです。
当社はMicrosoft SPLAパートナーとして、法人・個人を問わず多数の顧客に対し、Windows Server環境の導入・運用支援を行ってまいりました。
執筆・構成は、技術サポートとマーケティングチームが共同で担当。実際に社内導入やお客様からのフィードバックに基づいた情報をもとに執筆しています。

 

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