この記事の信頼性:本記事は、Windows Serverを20年以上提供している「Winserver」のマーケティングチームおよび技術チームが執筆しています。実際に企業ユーザーから寄せられた設定相談やサポート事例に基づき、初心者にもわかりやすく解説しています。最終更新日:2025年10月15日

GCP(Google Cloud Platform)は、Googleが提供するクラウドサービスです。
仮想マシン、コンテナ、ストレージ、ネットワークなどのインフラストラクチャや、機械学習や人工知能、開発者ツールなどのさまざまなサービスが含まれています。
GCPを利用することで、拡張性の高いアプリケーションを構築できます。
アプリケーションのデプロイやデータストレージ、機械学習の導入なども簡単に行うことができ、多くの企業や開発者によって利用されています。
今回は、これからの将来性の高いGCPについて解説します。
対象読者:GCP導入やクラウド運用を検討する企業の情報システム担当者
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目次
GCPとは
GCP(Google Cloud Platform)は、Googleが提供するクラウドサービスです。
具体的にどのようなサービスなのでしょうか?
GCPとは
Amazonが提供するAmazon Web Service (AWS)、Microsoftが提供するMicrosoft Azure、Alibabaが提供するAlibaba Cloudなど、は、クラウドサービスサービスの代表的なサービスとしてよく知られています。
これらサービスと肩を並べてGoogleが提供しているのがGoogle Cloud Platform(GCP)です。
GCPでも、他の多くのクラウドサービスと同様に仮想コンピューティングプラットフォームや、ストレージサービスなど様々なサービスが提供されています。
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GCPの市場シェアは?
GCPは、AWSなどと比べて、実際にはそれほど市場シェアは高くありません。
市場調査企業Canalysによる2025年第1四半期分の報告「Global cloud infrastructure spending rose 21% in Q1 2025」では市場シェア1位のAWSのシェア32%、2位のAzureの23%につづく3位で10%となっています。
GCPのサービスとは
この章では、実際にGCPにはどんなサービスがあるのかを見ていきましょう。
GCPのサービスの種類
GCPでは、IaaS(Infrastructure as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、SaaS(Software as a Service)を含む幅広いサービスを提供しています。
以下は、GCPで提供されている主なサービスの種類です。
コンピューティング
仮想マシン、コンテナ、サーバーレスコンピューティングなどの様々な形態のコンピューティングリソース
ストレージ
オブジェクトストレージ、ファイルストレージ、ブロックストレージ、データベースストレージなど、様々な形式のストレージリソース
データベース
BigQueryなどのビッグデータなども扱えるデータベースと分析サービス
機械学習
機械学習モデルのトレーニング、予測、APIの提供などを行う機械学習サービス
アプリケーション開発
Google App Engine、Cloud Functions、Cloud Runなど、アプリケーションの開発、実行、スケーリングを行うためのPaaSサービス
GCPは、これらのサービスを通じて、高速なパフォーマンス、スケーラビリティ、高度なセキュリティ、高い信頼性を提供しています。
GCPの他社とは違う特徴的なサービス
GCPは、他のクラウドサービスにはない特徴的なサービスを展開しています。
Googleの大規模データ処理技術
GCPは、Googleが開発した大規模データ処理技術を利用できるため、ビッグデータのような巨大なデータセットの処理が可能です。
例えば、BigQueryやDataflowがそれです。
App Engine
App Engineは、開発者がアプリケーションのコードを書くだけで、自動的にスケールアップや負荷分散を行ってくれます。
また、自動的に適切なインスタンスタイプを選択し、必要な場合にはコンテナ化して実行するため、アプリケーションのデプロイメントが簡単になります。
Cloud AI Platform
GCPには、機械学習モデルのトレーニング、デプロイメント、予測に特化したCloud AI Platformがあります。
TensorFlowやScikit-Learnなどの人気のあるフレームワークをサポートしており、高度な自動化機能を提供しています。
また、AutoMLという自動機械学習機能も提供しており、誰でも簡単に機械学習モデルを構築できます。
関連記事:TensorFlowの基本と活用事例|初心者向けに将来性まで徹底解説!
Google Workspaceとの連携
GCPは、Googleが提供するGoogle Workspaceというビジネス向けクラウドサービスとシームレスに連携することができます。
このように、GCPは他のクラウドサービスとは違う特徴を持つ様々なサービスを提供しています。

GCPの強みとは
クラウドサービスには、GCP以外にもAWSやAzureなどさまざまなものがあります。
GCPは、これらと比較してどのような強みを持っているのでしょうか?
GCPの強みとは
AWSやAzureと比べて、GCPが強みを発揮するのは、以下のような点です。
- Googleサービスとの統合性や管理性の高さ
- 機械学習やAI(人工知能)
- オープンソースへの参画
他のクラウドサービスと同じように、グローバルなインフラを持つことでの耐障害性の高さやサポート体制の充実はもちろんこと、GoogleWorkspaceやGoogleDriveなどGoogleが独自に提供している多様なサービスとの連携やそれらを合わせた管理が便利にできるようになっています。
また、後述しますがAIなどで使われる機械学習などの分野では、他のクラウドサービスと比較してかなり充実しています。
さらにはKubernetesやIstioなどのオープンソースプロジェクトに貢献し、それらをうまくサービスに活かしています。
GCPの弱みとは
他のクラウドと比較したときの強みを理解した上で、逆に弱みとなる点にはどのようなものがあるのでしょうか。
AWSやAzureと比較してマーケットシェアが低い
GCPはAWSやAzureと比べると、マーケットシェアの面では劣ります。
これは、AWSやAzureが早くからクラウドサービス市場に進出したことや、企業向けのサービスやツールが充実していることなどが影響していると考えられています。
顧客層が限定的
GCPの顧客層は、主にエンタープライズ企業やデータサイエンティスト、機械学習エンジニアなどが中心です。
一方で、中小企業や一般消費者向けのサービスやツールが少ないため、顧客層が限定的であるという課題があります。
他のクラウドプロバイダーとの相互運用性の課題
GCPはAWSやAzureが提供する一部のサービスと相互運用できずに制限されることがあります。
GCPとAI(人工知能)
GCPの強みとしてBigQueryによるビッグデータの活用や、機械学習サービスについて、この章でもう少し掘り下げてみましょう。
GCPと人工知能
Google Cloud Platform (GCP)は、人工知能の開発に対して多数の有用なサービスを提供しています。
ここでは代表的なものをご紹介します。
Google Cloud AI Platform
機械学習およびディープラーニングのためのフルマネージドサービス。
モデルトレーニングやデプロイメントを簡単かつ迅速に行うことができる。
Google Cloud AutoML
データセットから機械学習モデルを自動的に作成するためのサービス。
専門知識がなくても簡単に利用できる。
Google Cloud Vision API
画像分析に利用できるAPI。
オブジェクトの検出、顔認識、画像検索などを行うことができる。
Google Cloud Speech-to-Text API
音声認識に利用できるAPI。
音声ファイルをテキストに変換することができる。
Google Cloud Natural Language API
自然言語処理に利用できるAPI。
文章の解析、感情分析、要約などを行うことができる。
Google Cloud Translation API
多言語翻訳に利用できるAPI。
テキストの翻訳を自動的に行うことができる。
これらのサービスは、機械学習や人工知能を利用したアプリケーションの開発やデータ分析に役立ちます。
また、これらはAPIとして提供されるため、開発者は自分たちのアプリケーションに組み込んで利用することができます。
このようにさまざまなサービスが提供されており、AI関連の分野で幅広く活用されています。
GCPが持つ未来へ向けての機能とは
2022年の11月からChatGPTと呼ばれるAIが世界中でとても話題になっています。
ChatGPTは、OpenAIが開発した対話に特化した言語モデルであり、テキスト形式であればどんな回答でも返してくれるAIチャットサービスです。
ChatGPTは自然言語生成モデルと呼ばれるAIで、強化学習によって会話のコツを学習しているため流暢な会話ができることが特徴です。
こうした動きに対してGoogleもBardと呼ばれる同様のサービスをリリースする動きを始めています。
まだ限定的なリリースですが、近々幅広く公開されることは間違いありません。
このようにGCPでも未来のAI時代に向けての動きが急速に始まっています。

まとめ
GCPは、Googleによって提供されているクラウドサービスで、AWSやAzureと同様コンピューティングやストレージ、データベースなどさまざまなものがあります。
さらに、GCPが持つ強みとしてAIなどで活用される機械学習などの機能があります。
こうした機能を使うのであれば、GCPは非常におすすめと言えます。
今回解説したように、GCPはこれからのAIや人工知能が幅広く使われる未来を見据えたときに将来性に溢れています。
クラウドサービスを選択する際は、GCPも検討してみてください。
参考サイト
※この記事は2025年10月時点の情報に基づいて執筆されています。掲載内容は将来的に変更される可能性があります。
※本記事の情報は、各ソフトウェアの公式サイトおよび開発元のドキュメントに基づいて作成しています。
最終更新日:2025年10月15日
この記事の執筆者について:
本記事は、Windows専門レンタルサーバーを20年以上提供する「Winserver(株式会社アシストアップ)」が運営する公式コラムです。
当社はMicrosoft SPLAパートナーとして、法人・個人を問わず多数の顧客に対し、Windows Server環境の導入・運用支援を行ってまいりました。
執筆・構成は、技術サポートとマーケティングチームが共同で担当。実際に社内導入やお客様からのフィードバックに基づいた情報をもとに執筆しています。
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