FX取引のプラットフォームとして広く利用されている「MT4」と「MT5」。
どちらもMetaQuotes社によって開発されたツールですが、機能や性能には大きな違いがあります。
本記事では、MT5の基本機能やMT4との違いを詳しく解説し、それぞれの特長を踏まえた上で、どちらを選ぶべきかを利用者別に解説します。
あなたのトレードスタイルに最適なプラットフォームを見つけましょう。
目的にあわせて選べる2種類のサーバーをご用意!
・コストパフォーマンスに優れた『VPSサーバー』
・安定性抜群の『専用サーバー』
目次
MT5とは?基本機能と特長
MT5(MetaTrader 5)は、MetaQuotes社によって開発された次世代の取引プラットフォームで、MT4(MetaTrader 4)の後継ツールとして2010年にリリースされました。
MT4をベースに多くの機能が強化されており、トレードの幅を広げる高機能なツールが搭載されています。
この章では、MT5の誕生背景や追加された主要機能について見ていきましょう。
MT5の誕生背景
MT5は、MT4の成功を踏まえ、より高度な取引機能と分析能力を求めるユーザーのニーズに応える形で開発されました。
特に、複数の時間軸を用いた詳細な市場分析や、多様な注文方法への対応を強化するために設計されています。
MetaQuotes社は、将来的にMT5への移行を推奨しており、多くのFX業者がMT5を採用する動きも広がっています。
追加された主要機能とは?
チャート機能の強化
MT5では、複数のチャートを同時に表示する機能が大幅に強化されています。
そのため、異なる時間軸で市場の動きを同時に監視することが可能となり、トレーダーは短期と長期のトレンドを同時に把握できるようになりました。
・複数チャートの同時表示:複数の時間軸を同時に表示し、市場の全体像を見ながら取引が可能
・ミニチャート機能:サブチャートとして別の時間軸や通貨ペアを表示でき、より詳細な分析が可能
トレーダーは短期的な変動と長期的なトレンドを容易に確認し、より戦略的な取引を行えるようになっています。
時間足の豊富さ
MT5では、時間足のバリエーションが大幅に増え、21種類の時間足に対応しています。
これにより、あらゆるトレードスタイルに合わせた柔軟な分析が可能となっています。
・MT4:9種類の時間足に対応
・MT5: 21種類の時間足に対応
多様な時間軸により、細かな市場の動きや長期的なトレンドを詳細に分析できるため、トレーダーはより精緻な判断が可能となります。
ストップリミット注文や板情報の導入
MT5では、新たに「ストップリミット注文」や「板情報」が導入され、取引の幅がさらに広がりました。
・ストップリミット注文:指定した価格に達した時点で自動的に指値注文が有効になるため、リスク管理が強化される
・板情報:各価格帯での売買注文量が確認可能。市場の流れを読み取り、より正確なエントリーや決済の判断に役立つ
「ストップリミット注文」や「板情報」の機能は、トレーダーが市場での動きを細かく把握し、より戦略的に取引を進めるための強力なツールとなっています。
MT4との違いを徹底比較
MT4とMT5はそれぞれ異なる特徴があります。
以下に、MT4とMT5の比較を表にまとめました。
比較項目 | MT4 | MT5 |
動作スピード | 32ビット対応、やや遅め | 64ビット対応、高速動作 |
対応する時間足 | 9種類 | 21種類 |
標準搭載インジケーター数 | 約30種類 | 約38種類 |
カスタムインジケーター | 豊富 | 少数だが徐々に増加中 |
自動売買(EA)の対応状況 | 豊富(MQL4対応) | 少数(MQL5対応)、今後増加の見込み |
利用可能なFX業者 | ほぼ全ての業者に対応 | 対応業者は一部 |
マルチコア対応 | 非対応 | 対応 |
複数チャートの同時表示 | 負荷がかかりやすい | スムーズに処理可能 |
スキャルピング適性 | スリッページが発生しやすい | 高速処理によりスリッページが少ない |
板情報 | 非対応 | 対応 |
注文方式 | 基本的な成行・指値・逆指値注文 | 成行・指値・逆指値注文+ストップリミット注文 |
対応プログラム言語 | MQL4 | MQL5 |
MT4とMT5は、主に機能面と動作パフォーマンスにおいて違いが際立っています。
MT4は自動売買やカスタムインジケーターの豊富さで根強い人気がありますが、MT5はその動作スピードや注文機能の多様性が魅力です。
それでは、具体的な各項目についてさらに詳しく見ていきましょう。
動作スピードとパフォーマンスの違い
MT4は32ビットに対応しているため、処理能力が限られ、複数のチャートを表示したり、大量のデータを扱うと動作が重くなることがあります。
一方、MT5は64ビット対応で、マルチコアプロセッサにも対応しているため、より高い処理能力を発揮します。
特にスキャルピングやデイトレードなど、瞬時の判断が求められるトレードでは、MT5の高速なパフォーマンスが大きな利点でしょう。
時間足と注文方法の比較
MT4では9種類の時間足しか利用できず、短期から長期までのトレンド分析に限界があります。
一方、MT5では21種類の時間足に対応しており、トレーダーはより多角的な視点で市場を分析できます。
また、MT5では「ストップリミット注文」や「板情報」も利用でき、リスク管理やエントリー戦略をさらに精密に立てることが可能です。
自動売買(EA)とインジケータの対応状況
MT4は豊富な自動売買プログラム(EA)やカスタムインジケーターをサポートしており、MQL4というプログラム言語でこれらを作成できます。
特に、カスタムインジケーターの数は多く、トレーダーに人気です。
一方、MT5では新しいプログラム言語MQL5が導入されており、現在はMT4ほどのサポートはありませんが、徐々に対応するEAやインジケーターが増加しています。
MT5では、インジケーターやEAの開発速度がMT4よりも速く、バックテスト機能が充実しているため、自動売買を検証する際の精度が向上しています。
使用可能なFX業者の違い
MT4はほぼ全てのFX業者で対応しているのに対し、MT5はまだ一部の業者にしか対応していないのが現状です。
ただし、近年ではMT5を導入する業者が増加しており、将来的にはMT5の方が主流になる可能性が高いでしょう。
利用するFX業者がMT5に対応しているか確認することが重要です。
FX専用仮想デスクトップ環境
初心者の方におすすめ
プロトレーダー向け専用サーバー
24時間365日安定したFX取引が可能
MT4とMT5、どちらを選ぶべきか?
MT4をおすすめするユーザー
MT4は、長年にわたり多くのトレーダーに愛用されてきた取引プラットフォームです。
その互換性の高さやシンプルな操作性が特に評価されており、初心者から経験豊富なトレーダーまで幅広く対応しています。
ここでは、特にMT4をおすすめするトレーダーの特徴について詳しく解説します。
MT4の互換性を重視するトレーダー
MT4は長年にわたりFX業界で標準的に使われてきたプラットフォームであり、豊富なカスタムインジケーターや自動売買プログラム(EA)が提供されています。
そのため、既にMT4でトレードを行っているトレーダーにとっては、長年使い続けているインジケーターやEAをそのまま利用できる点が大きなメリットです。
特に、MT4用のプログラムはMT5では互換性がないため、今後もカスタムインジケーターやEAを多用したいトレーダーにとっては、MT4が最適です。
・互換性:MT4用に作られたカスタムインジケーターやEAをそのまま使用可能
・既存資産の活用:既存のトレード戦略やツールを変更する必要がなく、安定した環境での取引が可能
シンプルな操作感を求めるトレーダー
MT4はそのシンプルさが大きな魅力です。
特に初心者トレーダーや複雑な機能を必要としないトレーダーにとって、直感的に操作できるMT4は最適な選択肢です。
MT5に比べて搭載されている機能は少ないものの、シンプルなインターフェースでスムーズに取引を進めることができます。
・操作の簡単さ:基本的な取引機能に集中でき、シンプルな操作環境を好むトレーダーに適している
・負担が少ない:PCへの負荷も少ないため、スペックが高くないパソコンでも快適に動作する
MT5をおすすめするユーザー
MT5は、最新の技術と高機能な取引ツールを求めるトレーダーに向けて設計されたプラットフォームです。
特に、高度な注文機能や時間足の豊富さ、高速な注文処理が必要なトレーダーには最適な選択肢です。
ここでは、MT5が特におすすめなトレーダーの特徴について見ていきます。
最新機能を活用したい裁量トレーダー
MT5は、裁量トレーダーにとって非常に有利なプラットフォームです。
特に、時間足の多様性や板情報、ストップリミット注文など、MT4にはない高度な機能が充実しています。
より精密な市場分析やリスク管理が可能となるため、戦略的な取引を求める裁量トレーダーには最適なツールです。
・豊富な時間足:21種類の時間足を使って、短期から長期まで柔軟な分析が可能。
・新しい注文方法:ストップリミット注文や板情報により、リスク管理を強化できる。
複数チャート分析を行うプロフェッショナルトレーダー
MT5では複数のチャートを同時に表示する機能が強化されており、複数の時間軸や通貨ペアを一度に監視することが可能です。
そのため、マルチタイムフレーム分析や異なる市場の相関関係をリアルタイムで把握でき、プロフェッショナルトレーダーにとっては不可欠な機能となっています。
加えて、MT5のミニチャート機能も活用することで、より細かい市場動向を把握することができます。
・複数チャートの同時表示:複数の時間軸や市場を同時に監視でき、プロフェッショナルなトレード戦略が立てやすい
・ミニチャート機能:より詳細なトレード分析が可能で、複数市場の動向を一度に把握可能
高速な注文処理が必要なスキャルピングトレーダー
スキャルピングやデイトレードのような短期取引では、注文スピードが非常に重要です。
MT5は64ビット対応で、注文処理が速く、スリッページを最小限に抑えられる点が大きな利点です。
また、MT5はマルチコアプロセッサに対応しているため、複数の注文や分析を同時に行ってもパフォーマンスが低下しにくく、高速取引を行うトレーダーにとっては理想的なプラットフォームでしょう。
・高速な注文処理:MT5の高速な動作により、瞬時の注文が求められるスキャルピングに最適。
・スリッページの回避:スリッページが発生しにくく、デイトレードやスキャルピングトレーダーに安心して取引できる環境を提供。
MT4とMT5の最適な選択肢とは

happy bi-racial trader showing yes gesture with closed eyes
MT4とMT5、どちらを選ぶべきかは、あなたのトレードスタイルや目的によって異なります。
カスタムインジケーターや自動売買プログラムを多用し、シンプルで安定した環境を求めるならMT4が最適です。
一方、複数のチャート分析や高速な注文処理、最新機能を駆使したいトレーダーにはMT5が向いています。
おすすめの自動売買専用VPSサービス
自動売買に最適なVPSサービスとして、Winserverが提供する「FX自動売買専用VPS」をご紹介します。
FX自動売買専用VPS [Winserver for FX]は、FX取引向けに設定された仮想デスクトップサーバーと専用サーバーを提供しています。
RDSライセンス込でコストパフォーマンスに優れた仮想デスクトップサーバー、安定性抜群の専用サーバーから選択可能で、スターターからプロフェッショナルまですべてのトレーダーのご要望にお応えします。
MT4/5の枚数を増やす場合はスタンダードプラン、より本格的に稼働される場合は他の利用者の影響を受けにくい専用サーバープランがおすすめです。
詳細は弊社の公式サイト(FX自動売買専用VPS)をご覧ください。
FX専用仮想デスクトップ環境
初心者の方におすすめ
プロトレーダー向け専用サーバー
24時間365日安定したFX取引が可能
Winserverはサポートも充実!
Winserverでは、お客様一人ひとりにあわせて最適なサービスプランをご提案いたします。
電話やメールによるサポートが充実しており、VPSやクラウドを初めてご利用の方の疑問にも専門のスタッフが丁寧にお答えします。
プランの選択にお困りの際は、ぜひ一度メールやお電話にてお気軽にご相談ください。
お電話でのお問い合わせ:0120‐951‐168
【 平日 】9:00~12:00 / 13:00~17:00