Netstatコマンドとは。概要やオプション、その使い方を徹底解説!

ネットワークのトラブルシューティングに役立つコマンドの1つが「netstat」です。

Windowsでも標準で利用できるコマンドで、プロトコルの統計情報やルーティングテーブルなどの確認が可能です。

本記事では、netstatコマンドの使い方について、詳しく解説します。

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netstatコマンドとは

TCP通信の概要

netstatコマンドは、TCP通信の接続状況や統計情報などを確認するためのコマンドです。

netstatコマンドの結果を理解するには、TCP通信の仕組みを知っておくと役立ちます。

コンピューターが通信を行うには、決められた通信手順に従い「コネクション」を確立する必要があります。

まず、コネクションを確立するために以下の3回のやり取り(スリーウェイ・ハンドシェーク)を行います。

・通信を開始するコンピューターAは、通信先であるコンピューターBに対し、通信開始の要求(SYNパケット)を送信(矢印①)

・受信したコンピューターBは、通信を許可するSYNパケットおよび応答のACKパケットを送信(矢印②)

・最後にコンピューターAが②に対する応答のACKパケットを送信(矢印③)

以上の手順でコネクションが確立されます。

通信が終わり、コネクションを切断する際は、以下の4回のやり取りを行います。

・通信を開始するコンピューターAは、通信先であるコンピューターBに転送終了(FINパケット)を送信(矢印①)

・受信したコンピューターBは、応答のACKパケットを送信(矢印②)
ここで、コンピューターAからコンピューターBへの通信が終了します。

・反対向きの通信も終了する必要があるため、同様の手順を行います。(矢印③、矢印④)
これにより、コネクションが終了します。

netstatコマンドを使用すれば、このような通信のやり取りの状況を確認することができます。

なお、プロトコル「TCP/IP」について詳しく知りたい方は、こちらの記事も御覧ください。

netstatの使い方

netstatコマンドを使用するには、コマンドプロンプトを起動し、「netstat」と入力します。

以下が、実行例です。

オプションを指定しない状況だと、アクティブな接続の一覧が表示されます。

プロトコル:接続に使用しているネットワークプロトコル

ローカルアドレス:ローカル側のIPアドレスおよびポート番号

外部アドレス:通信先のIPアドレスおよびポート番号またはプロトコル

状態:接続ステータス(例:ESTABLISHED, LISTENING など)

主な接続状態には以下のものがあります。

ネットワークの状況を確認する際に参考にしてください。

状態内容
CLOSED未使用のTCPポート(通常は表示されない)
ESTABLISHEDコネクションが確立されており、通信している状態
LISTENING待ち受け状態(オプション「-a」使用時に表示)
SYN_SENTSYNパケットを送信し、応答(ACK)待ちの状態
SYN_RECEIVEDクライアントからSYNパケットを受信した状態
FIN_WAIT_1FINパケットを送信し応答(ACK)待ちの状態
FIN_WAIT_2FINパケットを送信し、応答(ACK)を受信後、相手のFINを待っている状態
TIME_WAITコネクション終了待ちの状態
CLOSE_WAIT相手からFINパケットを受け取った状態
LAST_ACK送信したFINパケットに対する応答(ACK)待ちの状態
CLOSINGコネクション終了中の状態

その他ネットワークに関するコマンド

netstat以外にも、ネットワークの設定や状況を確認するコマンドがあります。これらを組み合わせることてトラブルシューティングをスムーズに行えます。

ぜひ参考にしてください。

コマンド役割使い方
ipconfigネットワーク設定内容の表示ipconfig /all
nslookupDNSサーバーとの通信確認nslookup <サーバーのIPアドレスまたはホスト名>
nbtstatIPアドレスとホスト名の変換nbtstat -a <サーバーのIPアドレスまたはホスト名>
hostnameホスト名の表示hostname
pingネットワークの疎通確認ping <通信先のIPアドレスまたはホスト名>
tracertネットワークの通信経路確認tracert <通信先のIPアドレスまたはホスト名>
arpIPアドレスとMACアドレスの対応表表示(過去通信したもののみ)arp -a

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netstatコマンドのオプション

netstatコマンドは、オプションを使用することで詳細な情報を表示することができます。

主なオプションは以下の通りです。

オプション説明
-aすべてのアクティブな接続とリッスンするポート(LISTENING)を表示
-bサービス名/実行ファイル名を表示(管理者権限が必要)
-n名前解決を行わず、外部アドレスをIPアドレスで表示
-o各接続に関連するプロセスID(PID)を表示
-pプロトコルを指定して表示
-s通信プロトコルごとの統計情報を表示
-rIPルーティングテーブルを表示

以下、それぞれのオプションについて詳しく解説します。

リッスンしているポートを確認できる「-a」

すべてのアクティブな接続と、待ち受け状態(LISTENING)のポートを表示するには「-a」オプションを使用します。

なお、あわせて「-n」オプションを使用すると、名前解決を行わずにIPアドレスのまま表示できます。

これにより、表示速度が向上し、DNSルックアップによる遅延を回避 できます。

特定のアプリケーションがLISTENINGしているか、もしくは不要なポートが開いていないか、確認するときに便利です。

コネクションに対応するプロセスを調べる「-o」「-b」

「-o」オプションを使用すると、各接続に関連するプロセスID(PID)が表示されます。

また、「-b」オプションを使用すると、実際のプロセス名(実行ファイル)が表示されます。

ただし、「-b」オプションを使用するには、コマンドプロンプトを管理者権限で実行する必要があります。

上図の場合、1行目および2行目のコネクションは「TermService」サービスであり、svchost.exeプロセスが所有していることがわかります。

特定のポート番号が既に使用されていた場合、このオプションを使用することでそのポート番号を使用しているプロセスを特定できます。

また、マルウェアなど意図しないアプリが通信していないか、不正なプログラムの調査にも利用できます。

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通信プロトコルの統計を表示する「-s」

「-s」オプションを使用すると、通信プロトコルごとの統計情報を表示できます。

IPプロトコルのほか、ICMP、TCP、UDPの統計が表示されます。

各プロトコルの統計情報を確認することで、異常な動作や通信エラーの有無を確認できます。

例えば、UDPプロトコルにて異常な通信が多く送信されている場合、DNSアンプ攻撃の兆候かもしれません。

IPルーティングテーブルを表示する「-r」

「-r」オプションを使用すると、現在のIPルーティングテーブルを表示できます。

この結果は、「route print」コマンドと同じ内容です。

ルーティングテーブルとは、目的のネットワーク宛先ごとにどの経路を使うかを定義した一覧であり、「経路表」とも呼ばれます。

適切なルートが設定されていないと、目的のネットワークに到達できないため、ネットワークの通信トラブルが発生した際にルートを確認するのが有効 です。

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まとめ

本記事では、netstatコマンドの使い方とオプションについて解説しました。

netstatコマンドを使用すれば、コネクションの状況やIPルーティングテーブルなど、ネットワークの詳細を確認できます。

トラブルシューティングに役立つので、ぜひ活用してください。

また、netstatコマンド以外にも、IPアドレスの内容を確認するipconfigコマンド、疎通確認のpingコマンド、通信経路を調べるtracertコマンドなどもあわせて覚えておくと便利です。

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