【クラシックASP・VB6.0の実態と延命リスク】情シスのための選択肢

この記事の信頼性:本記事は、Windows Serverを20年以上提供している「Winserver」のマーケティングチームおよび技術チームが執筆しています。実際に企業ユーザーから寄せられた設定相談やサポート事例に基づき、初心者にもわかりやすく解説しています。最終更新日:2025年10月23日

1990~2000年代に開発されたクラシックASPやVB6.0のシステム・Webアプリを現在も使い続けている企業は少なくありません。再開発の必要性を感じつつも、予算の面から継続使用を余儀なくされるケースもあるでしょう。

しかし、サポートが終了した環境を使い続けることは、セキュリティリスクや保守コストの増大につながります。そこでこの記事では、レガシーアプリの実態と延命リスクを整理し、情シスが取るべき現実的な選択肢について解説します。

対象読者:古い業務アプリからの移行や再開発に大きな予算を割けない中小企業の情シス担当者・開発経験者

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レガシーアプリの種類といまだに残る理由

クラシックASPとは?

ASPとは、静的なWebサイトにスクリプトを埋め込んで動的なページを生成する技術です。クラシックASP(レガシーASPともいう)は旧世代のASPで、一般には2000年にリリースされたASP3.0までを指します。後継としてASP.NETASP.NET Coreが登場しましたが、クラシックASPは現在も多くのシステムで稼働しています。

クラシックASPを利用する場合、VBScriptやJScriptを古いバージョン(IIS 5.0以前)で動かし、利用者はInternet Explorer(IE)でアクセスする形が一般的です。

VB6.0アプリとは?

VB(Visual Basic)とは、1990年代にマイクロソフト社が開発したプログラミング言語です。VB6.0アプリは1998年にリリースされたVBの最新バージョンで、これを最後にVBの開発は終了しました。2000年代にはVB.NETが後継として登場しましたが、クラシックASP同様、未だ多くのVB6.0アプリが業務で使われています。

なお、VB.NETは名称こそ「VB」と付いていますが、VB6.0との互換性はほとんどなく、.NET系列に属する言語です。

なぜレガシーアプリは残り続けるのか?

①1990年代に普及した主要技術
当時は今のようにクラウドアプリ(SaaS)が普及しておらず、クライアント/サーバー型システムが主流でした。Windows環境に適したASPやVBは、業務アプリの主要技術として多く採用され、不可欠な存在となりました。

②開発や保守が容易
ASPもVB6.0も学習コストが低く、開発や保守が容易です。バージョンアップも不要で、当時の知識があればメンテナンスが行き届くので、使い続けられています。

③後方互換性がなく移行が困難
レガシーASPとASP.NET、VB6.0とVB.NETの間には、互換性がほとんどありません。そのため、新しくするためには再開発が必要になります。コストもかかるため、特に体力のない中小企業では現行システムを使い続けるケースが多く見られます。

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レガシーアプリ延命の前に理解すべきリスク

利用可能期限とサポート情報

公式のサポート状況実態
クラシックASP2000年にメインサポート終了IISによりWindows Server上で動作可能
VB6.0開発環境(IDE)2008年にサポート終了ランタイムにより動作可能

クラシックASPのメインサポートは2000年に終了していますが、現在もIIS上で動作可能です。

VB6.0開発環境(IDE)のサポートも2008年に終了していますが、VB6.0で作成したアプリは「VB6 Runtime」と呼ばれる実行用コンポーネントによって動作します。このランタイムはWindows Server 2022やWindows 11向けに提供されています。

このように、どちらも公式サポートは終了しており、現在の稼働はあくまで延命措置に依存している状況といえます。

サポート終了後のセキュリティリスク

クラシックASPはIIS上で動作しますが、最新のWindows Serverでは非推奨とされています。VB6.0もランタイムが提供されているものの、新たな脆弱性が見つかった場合に修正される保証はなく、セキュリティ更新は期待できません。この状態で使い続けると外部攻撃による情報漏洩リスクが高まり、TLSといった新しいセキュリティ基準に対応できない点も深刻な問題となります。特に個人情報や基幹業務を扱うシステムでは、大きなリスク要因となります。

また、現在は動作していても、将来的にIISやランタイムが削除される可能性は否定できず、長期的な動作保証はありません。

後継者不足と保守コストの増大

VB6.0やクラシックASPを扱える開発者は年々減少しています。技術者不足により、バグ修正の依頼先が見つからなかったり、保守契約費用が高騰したりといったケースが増加しています。特に中小企業においては、システムを保守していたエンジニアが退職してしまうと社内ナレッジが失われ、仕様書不足やドキュメント不備により、誰もメンテナンスできなくなってしまうという事態が想定されます。

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レガシーアプリ延命の具体的な方法

リスクとコストの考え方

再開発の必要性を理解しつつも、可能な限り延命したいと考える企業も多いでしょう。延命は初期費用が抑えられる一方で、長期的には保守コストやセキュリティリスクが増大しやすくなります。再開発は初期投資が大きいものの、長期的にはセキュリティ・運用コストを大幅に削減できます。延命を選ぶ場合は、リスクやコストを最小化する工夫がどれだけできるかが重要ポイントとなります。

社内ネットワークにおけるリスク最小化の限界

サポートが終了したOSやアプリを安全に運用するには、以下のような対策が考えられます。

    • ファイアウォールで外部接続の制御
    • 社内VPN経由でのアクセス隔離
    • 定期的な脆弱性診断の実施
    • コードを解析による潜在的な脆弱性の検出

しかし、どれもコストや手間がかかるうえに、特殊な運用によってシステムの標準化が乱される可能性があります。さらに安全性の保証も動作保証もない手探り状態での運用となり、延命策としては有効でも持続的な運用には不向きです。

外部環境へ移行するという選択肢

延命に伴うリスクを回避する手段として、レガシーアプリのOSを社内から外部環境へ移行するという選択肢があります。オンプレミスでレガシーアプリを保持するリスクが大幅に軽減され、社内ネットワークへの影響も抑えられます。外部環境としてはクラウド基盤、サーバー仮想化といった方法が一般的ですが、専門知識も必要かつ高額なコストがかかることは否めません。

そこでおすすめなのが、比較的簡単かつ安価に利用できるレンタルサーバーです。

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レンタルサーバーでレガシーアプリを延命するメリットと注意点

環境構築コストの低さ

Windows OSのレンタルサーバーには、クラシックASPを利用可能なIIS環境があらかじめ用意されているものがあります。クラウド基盤と違い、OSのインストールや各種設定といった環境構築が不要で、契約後すぐ使い始められるのが魅力です。

ランニングコストとセキュリティリスクの低さ

レンタルサーバーもスペックに応じて様々なグレードがありますが、それほど高いハードウェア性能を必要としないレガシーアプリであれば、安価なプランでも充分に稼働します。

たとえばWinserverの共用サーバーの場合、初期費用1,100円、月額880円からクラシックASPに対応したプランを利用できます。ランニングコストも低く抑えられるうえ、セキュリティや監視運用はレンタルサーバー業者が実施しているため、安全性も一定水準は確保されています。

そのため、レガシーアプリの動作確認環境や検証用途などにも最適でしょう。レガシーアプリの継続利用に困っている方はぜひ検討してみてください。

まとめ

クラシックASPやVB6.0アプリは今なお多くの企業で残っていますが、「動く限り使い続ければいい」という方針は非常に危険です。セキュリティリスクや今後の保守コストを考慮し、早めに対策を行うことをおすすめします。

延命策の一つとしてレンタルサーバーへの移行は有効であり、移行コストを抑えつつ安全に利用を続けられる選択肢となります。最終的には自社の状況に合わせて、延命か再開発か、現実的で最適な選択を行いましょう。

※この記事は2025年10月時点の情報に基づいて執筆されています。掲載内容は将来的に変更される可能性があります。
※本記事の情報は、各ソフトウェアの公式サイトおよび開発元のドキュメントに基づいて作成しています。
最終更新日:2025年10月23日

この記事の執筆者について:
本記事は、Windows専門レンタルサーバーを20年以上提供する「Winserver(株式会社アシストアップ)」が運営する公式コラムです。
当社はMicrosoft SPLAパートナーとして、法人・個人を問わず多数の顧客に対し、Windows Server環境の導入・運用支援を行ってまいりました。
執筆・構成は、技術サポートとマーケティングチームが共同で担当。実際に社内導入やお客様からのフィードバックに基づいた情報をもとに執筆しています。

 

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